相手の心に留まる「AIDAの法則」の活かし方

AIDAの法則,大塚寿
(画像=THE21オンライン)

さて、すべての読者にイメージがつくようにドラッグストアで除毛クリームを売るという前提で「AIDAの法則」を解説したが、同じ流れであなたのプレゼンの場面、製品紹介の場面でこのセオリーを活かして欲しいのだ。

活かし方はこうだ。

まず、プレゼンでも製品紹介の場面でも「どうしたら相手の注意喚起が図れるか」をよくよく考えてから、スタートすること。

それはちょっと声を大きめにした冒頭の挨拶かもしれないし、相手が魅力的に感じる自社紹介かもしれない。あるいはプレゼン資料の表紙のデザインかもしれないし、サブタイトルかもしれないが、とにかく相手の「目に留まる」か「心に留まる」かのいずれかの仕掛けや工夫という発想をして、行動に移すことだ。

次に喚起できた相手の注意を「興味・関心」に高める「次の一手」を準備し、展開する。

具体的にはその製品やサービスによって顧客が享受する恩恵(ベネフィット)を端的に語ることかもしれないし、同業界の導入事例の話かもしれない。

そしてクライマックスはその興味・関心を「欲しい」「導入したい」という欲求に高めるための「次の一手」だ。

その定番は導入によってもたらされる効果や費用対効果、問題解決のリアルな事例が話題の中心になるが、場合によっては導入のためにネックになることを1つひとつ潰していくことかもしれない。

この「導入したい」というエネルギーがある臨界点を超えれば自動的に顧客は購買行動(Action)移るので、プレゼンにおいても「AIDAの法則」の「注意喚起(A)」「興味・関心の喚起(I)」「欲求の喚起(D)」の3ステップを刻むことを意識して欲しい。

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(出典:「営業サプリ」 https://www.eigyousapuri.jp/

大塚 寿(おおつか・ひさし)エマメイコーポレーション代表取締役
1962年、群馬県生まれ。1986年、株式会社リクルート(現 株式会社リクルートホールディングス)に入社。サンダーバード国際経営大学院でMBA取得後、営業研修を展開するエマメイコーポレーションを創業、現在に至る。著書に『リクルート流』(PHP研究所)、『オーラの営業』(Nanaブックス)、『仕事をつくる全技術』(大和書房)、累計28万部のベストセラー『40代を後悔しない50のリスト』シリーズ(ダイヤモンド社)など多数。共著に『法人営業バイブル』(PHP研究所)など。(『THE21オンライン』2018年11月22日 公開)

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