タッチして改札を通過するだけで料金が支払える交通系ICカード「Suica」。電子マネーとしても使えることは知っていても、ポイントが貯まることは意外と知られていない。効率よくおトクにポイントを貯めたい人におすすめのSuica付クレジットカードを紹介する。

Suica機能付帯クレカでチャージ分が1.5%還元に

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(画像=BT Image/Shutterstock.com)

SuicaはJR東日本グループの共通ポイントサービス「JRE POINT」に対応しており、コンビニ「NewDays」や自動販売機「acure」など駅ナカ店舗のほか、街ナカではイトーヨーカドーや紀伊國屋書店、コナカ、洋服の青山などでの買い物で200円(税込)ごと、あるいは100円(税込)ごとに1ポイント(1円相当)が貯まる。「Suica登録して貯まる」と書かれた黄色のステッカーが、Suica支払いでポイントが貯まる店の目印だ。

残念ながらSuicaで支払った乗車料金にポイントは付かないが、Suica機能付帯のクレジットカードなら、Suicaへのチャージ分や定期券購入について1.5%分のJRE POINTが貯まる。そこで、通勤など日常的な移動にSuicaを使っているなら、そうしたクレジットカードを利用した方が断然おトクということになる。

Suica利用がグッとおトクになるクレジットカードとして代表的な3枚を紹介しよう。

Suicaの利用が多い人向けの年会費実質無料カード「ビュー・スイカ」

ビュー・スイカはSuica、JRE POINTカード、クレジットカードが1枚になったカードで、Visa、MasterCard、JCBから国際ブランドが選べる。年会費は477円(税別)だが、利用明細書を紙で発行せずウェブ上で確認する「Web明細ポイントサービス」に申し込むと、それだけで1年間600ポイント(600円相当)が貯まるので、年会費は実質無料と考えていいだろう。

このカードはSuicaへのオートチャージが可能で、チャージや定期券の購入1,000円(税込)につき15ポイント(15円相当)が貯まる。なお、定期券を購入するとカード裏面に定期券面が印字され、そのまま定期券として使える。

通常のクレジット支払いでは1,000円(税込)につき5ポイント貯まるほか、JRE POINT加盟店ではカードの提示により100円につき1ポイントが貯まるので、クレジット支払いをした場合、それによる0.5%分のポイントと合わせて1.5%の還元率となる。

つまり、通常のクレジット支払い→還元率0.5%、Suicaチャージ・定期券購入→還元率1.5%、JRE POINT加盟店での提示+クレジット支払い→1.5%ということになり、Suicaの利用が多い人ほどポイントが効率よく貯まる仕組みになっている。

さらに、年間のクレジット支払い額が30万円、70万円、100万円、150万円になるごとに、それぞれ250ポイント、1,000ポイント、1,500ポイント、2,500ポイントがボーナスポイントとして貯まる仕組みもある。

貯めたポイントは1ポイント→1円としてSuicaにチャージできるほか、JRE POINT加盟店で利用したり、Suicaのペンギングッズ、商品券・クーポン券に交換できる。また、最高1,000万円の国内旅行傷害保険と、最高500万円の海外旅行傷害保険が付帯する。

ビックカメラで11.5%還元になる「ビックカメラSuicaカード」

ビックカメラでよく買い物をする人におすすめなのが、利用分が11.5%のポイント還元となるビックカメラSuicaカードだ。このカードはVisaかJCBから国際ブランドを選べ、年会費は477円(税別)。ただし、初年度は年会費無料となり、2年目以降も前年に1回でもクレジット支払いすれば無料となるので、やはり年会費実質無料と考えていいだろう。

このカードもSuicaのオートチャージが可能で、ビュー・スイカと同様、通常のチャージや定期券の購入1,000円(税込)につき15ポイント(15円相当)が貯まる。

異なるのは通常のクレジット支払い時のポイント付与の方法で、ビュー・スイカが1,000円(税込)利用で0.5%分のJRE POINTが貯まるところ、ビックカメラSuicaではそれに加えて0.5%分のビックポイントが貯まり、合わせてポイント還元率1%となる。ビックポイントはビックカメラで買い物代金に充当できるほか、グループ店舗のコジマ、ソフマップのポイントにも交換できる。

そしてこのカードの一番のメリットが、先に触れたビックカメラでの11.5%還元だ。通常、ビックカメラでは現金払い時に10%のビックポイントが貯まるが、ビックカメラSuicaで同カードに付帯するSuicaにチャージして、そのSuicaで購入代金を支払うと、1.5%分のJRE POINTと10%分のビックポイントが貯まり、合わせて11.5%のポイント還元率となる。

以上のことから、ビックカメラSuicaはビックカメラをよく使う人にとっては圧倒的におトクなカードといえるだろう。

なお、JRE POINT1,000ポイント→ビックポイント1,000ポイントとして交換可能なほか、ビックポイント1,500ポイント→Suica1,000円分としても交換できるので、ビックカメラをしばらく利用しないときでも、貯めたポイントをSuicaに移行して使うことができる。

ちなみに、このカードにもビュー・スイカと同じく最高1,000万円の国内旅行傷害保険と最高500万円の海外旅行傷害保険が付帯している。

駅ビルで最大3.5%還元になる「JRE CARD」

JR東日本の駅ビルのショップをよく利用する人におすすめなのが、それらの利用で還元率が最大3.5%となるJRE CARDだ。このカードはビュー・スイカと同じく、Suica、JRE POINTカード、クレジットカードが1枚になったもの。Suica付ではVisa、MasterCard、JCBから国際ブランドを選べるが、Suica+定期券付きだとVisaのみとなる。いずれも年会費は477円(税別)で初年度は年会費無料だ。

ビュー・スイカと同じくJRE CARD加盟店でクレジット支払いすると還元率が1.5%となるほか、さらに、JRE CARD優待店では3.5%にまでポイントアップされる。JRE CARD優待店となっているのはJR東日本管内の駅ビルのアトレ、アトレヴィ、ペリエ、nonowa、ラスカ、VAL、エスパル、ピボットなど。

また、アトレとアトレヴィでの年間クレジット支払い額が5万円(税込)以上になると、500ポイントがプレゼントされる優待や、シネプレックス水戸で映画鑑賞代が常時1,500円となる優待も付帯する。

そのほかのポイントの貯まり方はビュー・スイカと同じで、通常のクレジット支払い→還元率0.5%、Suicaチャージ・定期券購入→還元率1.5%となる。そして、このカードにも最高1,000万円の国内旅行傷害保険と最高500万円の海外旅行傷害保険が付帯している。

自分が最もポイントを貯めやすそうなカードを選ぼう

毎日のように電車を利用している人にとって、Suicaへのチャージでポイントが貯まること、そしてその還元率は後々大きな差となってくる。

駅ビルの利用頻度やビックカメラ利用の有無、年会費などを考慮して、ここで紹介した3つのカードから自分が最もポイントを貯めやすそうなカードを選んでみよう。

文・モリソウイチロウ(ライター)/MONEY TIMES

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