何とも薄商いの日々だ。
東証1部の出来高は11億株に止まった。
昨日は10・3億株だったので、
それに比べると増加はしている。

しかしこんな水準では寂しすぎる。
閑散相場。
こういうことになるからだ。

日経平均やTOPIXは堅調に上昇しているので、
春風相場、
こう呼んでよいのだが、
盛り上がりに欠けるのは否定できない。

なぜこんなことになっているのか。
いまはいわゆる売り手が作る相場、
こうなっているからだ。

売り手が作る相場とは、
どんな相場か。

株の下落に賭けた信用売りが多く、
それが期待と反して上昇してしまうことから、
買い戻さざるを得なくなることで多くの銘柄が意外に上昇してしまう。
こんな相場のことだ。

それがいかに多いかを知るには、
信用取引の空売り比率を見ればよい。

それはこのところ継続して40%以上を越え、
時には45%超、3月8日のように50%に達する日もあるほどだ。

40%を越えると売り手が買い手の半分近くに達するのだから、
50%ともなると売り手主導の相場、
こうなり、売り手と買い手の対立は激化、
理論的には売り手が勝利して市場は下がる。

こうなる確率が高いはずなのだが、
実際は逆にさらに上昇することが多い。

今回はどうなるか。
いまのところは売り手が不利となっている。

もちろん今後売り手に巻きかえされ、
逆転して日経平均は急落、
こうなることもないではない。(提供:Investing.comより)

著者: 北浜 流一郎