ウーバーなどのユニコーン企業(企業価値が10億ドル以上の未上場企業)は未来の富の象徴とも言え、どの領域がいま注目されているかの写し鏡のようなものです。2018年のユニコーン企業の企業価値トップ100から今後の投資トレンドを読み解きます。

シェアサービス:2位から4位を独占

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(画像=IhorL / Shutterstock.com)

米調査会社のCBインサイツはユニコーン企業のリストを定期的に更新し、自社のウェブサイトで公開しています。2018年12月末時点では世界306社がユニコーン企業としてリストアップされ、各社の企業価値も掲載されています。

このリストにおける企業価値トップ100の中で目立つのが「シェアサービス」を事業領域とするユニコーン企業です。2位から4位までは軒並み同サービスを展開する企業がランクインしています。

2位はライドシェア世界大手の米ウーバー・テクノロジーズで企業価値は720億ドル(約7兆9000億円)、3位も同じくライドシェア事業を展開する中国の滴滴出行で企業価値は560億ドル(約6兆2000億円)、4位は民泊世界最大手のエアビーアンドビーで企業価値が293億ドル(約3兆2000億円)となっています。

2018年に日本に第1号店を開業したシェアオフィス大手の米ウィーワークも7位にランクインしています。勢いづくシェアリングエコノミー(共有経済)について、国際会計事務所の米プライスウォーターハウスクーパース(PwC)は、2013年に150億ドル(約1兆7000億円)だった市場規模が2025年には3350億ドル(約37兆円)まで拡大すると予想しています。

フィンテック:各国でメガベンチャー誕生

金融とテクノロジーを組み合わせたフィンテック領域で事業を展開するユニコーン企業も、トップ100に数多くランクインしています。

兄弟で創業して成功を収めたことでも知られる米ストライプは8位で、企業価値が200億ドル(約2兆2000億円)とされています。同社はモバイル決済事業を手掛けており、既に日本を含む世界の主要国で事業を展開しています。

中国からは個人間のお金の貸し借りを仲介する「陸金所(Lu.com)」が企業価値185億ドル(約2兆円)で9位にランクインしているほか、インド最大級の決済・電子商取引(EC)企業である「One97 Communications」も20位と上位にいます。

フィンテックはシェアサービスと並んで市場規模の拡大が見込まれている領域の一つです。仮想通貨の基幹技術として知られる「ブロックチェーン」(分散型台帳)を活用した国際送金サービスなどもフィンテックサービスの一つとして注目を集めており、同領域では今後も注目スタートアップの誕生や大手企業の参入の話題には事欠かないでしょう。

自動運転:無人タクシーの登場で実用化の時代へ

グーグル系の自動運転会社ウェイモが2018年12月に無人タクシーの商用サービスを米アリゾナ州で開始するなど、次世代技術として注目を浴びる「自動運転」がいよいよ実用化の時代を迎えつつあります。

企業価値トップ100においても自動運転領域で事業を展開しているユニコーン企業は少なくありません。例えば25位にランクインしている香港センスタイムは世界的に流行した写真アプリ「スノー」にAI(人工知能)顔認識技術を提供したことでも知られていますが、ここ数年自動運転領域に本格参入しています。

64位にランクインしている米ズークスはタクシー向けの自働運転車を開発しており、100位圏外にも自動運転向けのAIを開発している企業などの名前が並んでいます。

未来の投資トレンドは?

運用額10兆円規模の「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」のほか、世界のベンチャーキャピタル(VC)も、シェアサービスやフィンテック、自動運転などの領域で巨額を投資しています。

ただ絶大な成長性を秘めたビジネス領域が新たに誕生し、台頭するようになれば、投資トレンドは大きく転換する可能性もあります。そういた予兆を掴むためにも、新たなユニコーン企業の誕生には常に注視していきたいところです。

文・J PRIME編集部(提供:JPRIME


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