不動産投資において、今後発生する大規模修繕の費用や今後の入居率、家賃下落などを念頭に置きながら、不動産の売却を検討することも出口戦略の1つと言えます。一方で、たとえばエリアの不動産価格の高騰などにより、急遽売却を願うことも十二分にあり得ます。

しかし、そのような際、どんな流れで売却の手続きを進めればいいか分からず、戸惑ってしまうおそれも否めません。そこで本稿では、いざというときにすぐに売却に踏み切れるよう、売却の手続きの流れを7つに分けて解説します。

不動産の売却に必要な7つの手続き

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(写真=goodluz/Shutterstock.com)

「不動産を売却したい」と思っても、すぐに売却が完了するわけではありません。売却には、不動産の査定、不動産会社の選定、売却活動といった数多くのステップがあるため、全てが完了するまでには1~6ヵ月程度かかるのが一般的です。

不動産は一般的に価格が高額であることから売却が完了するまでの期間が長くなるケースが多く、少しでも早く売却を完了するためにも、各段階における手続きを円滑かつ速やかに行うことが重要です。具体的には、不動産の売却に必要な手続きは以下の7つです。

①売却価格の相場を調べる
②不動産会社に査定を依頼する
③売出価格を決定する
④不動産会社と媒介契約を締結する
⑤売却活動を行う
⑥買付申込の確認と売買契約
⑦決済引渡し

①の「売却価格の相場」についてですが、不動産の売出価格は所有者が自由に設定できます。ただし、売出価格があまりにも市場価格と乖離している場合には、買主が見つからない可能性があります。

また高く設定し過ぎた場合、ほかにもデメリットがあります。当初設定していた売出価格を、売れないからという理由で下げた場合は、売れ残りの印象が強くなるほか、買い手からすると「もっと待てばさらに下がるかも」と足元を見られてしまい、買主が見つからないおそれがさらに高まってしまうのです。

このようなリスクを避けるためには、売却価格の相場を調べて売出価格に適切に反映させることが重要です。不動産ポータルサイトなどを活用しておおよその周辺相場を調べた後は、②のステップとして、より正確な適正価格を調べるために不動産会社に査定を依頼します。

ここで注意しておきたいポイントとして、不動産会社の査定結果は、査定を行った不動産会社によって異なるということです。たとえば不動産一括査定などを活用すると、効率良く複数の査定を行うことができるため、活用してみると良いでしょう。

査定結果を参考にして、③となる「売出価格の決定」が完了した後は、次いで④・⑤に該当する「売却活動」を代わりに行ってもらう「不動産会社の選定」となります。売却活動については、不動産会社ごとに営業力が大きく異なってきます。仲介業者は売買を専任させていただきたい理由から、査定を高めに設定する場合があります。そのため、「査定価格が高かった不動産会社に依頼する」と安易に選ばないように注意が必要です。

売却を委託した不動産会社が募集広告の展開や内覧の斡旋などを調整します。買主が見つかった後は⑥の「売買契約」へと進みますが、売買契約が完了しただけでは一連の流れは完了していません。

売買契約完了後に、⑦の「決済」と不動産の引き渡し・登記を経て、ようやく売買契約が完了するため、これら1つ1つの手続きで戸惑うことなく、速やかに行っていくことが重要と言えるでしょう。

迅速な売却のために「ホームステージング」を活用する手も

投資用不動産を売却する際は、少しでも速やかに売買を成立させるために、不動産売却の手続きの流れを把握して、各手続きを速やかに進めていく以外にも方法があります。

例えば、マンションを空室状態で売却する際やアパートに空室がある状態で売却する際に、空室に家具や小物を設置している状況でそのまま売却するという方法です。

この方法は、ホームステージングと呼ばれ、中古住宅の流通が多いアメリカなどでは30年以上前から導入されています。ホームステージングをすることによって、購入希望者から見て部屋の見栄えが良くなるため、以前よりも家賃を高く設定することができます。もしも、高く設定した家賃設定で入居してもらえると利回りが高くなり、結果的に実施前よりも売出価格が高くなることもあります。

居住用マンションとしての売却も考慮に

投資用不動産は売却までに時間がかかるため、迅速な手続きが大切です。なお、投資用マンションは、入居者がいる状況では投資用マンションとして売却することになりますが、空室の状況では入居者がいない状況では居住用マンションとしても売却できるため、出口戦略が練りやすいと言えます。売却に際してはこのような活用法もあることを覚えておくといざというときに活用できることでしょう。(提供:Owners Innovation

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