組織レベルでも個人レベルでもビジネスを行ううえで、物事を「効率化」するのは非常に重要です。しかし、「今の業務をどうやって効率化するのか」を足し算の発想で考えている人もいるはずです。真の意味で効率的に仕事をするためには、「しないこと」を決め、自分の時間に余裕を持たせることも大切です。

日本ではバブル経済期に多角的経営が流行していました。しかし、バブルが崩壊した1990年代後半以降、「選択と集中」が注目されるようになり、経営改革の一環として周辺事業を整理し、主力事業に注力することで業績を上げる企業も出てきたのです。

日本人は「捨てる」ことが苦手?

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(写真=J.Score Style編集部)

一般的に、日本人や日本の会社は「選択と集中」が苦手だといわれています。なぜなら、日本の会社では主に「努力」や「善意」を前提とした業務が成り立っているからです。

一方、たとえばアマゾンの例をとってみましょう。アマゾンは、「善意」の前にまず、「仕組み」の整備を重視します。なぜなら、業務の拡大や縮小を行っていくためには、どれだけ「仕組み化」し「自動化」していくかがカギだと考えているからです。そのため、「この業務はどうすれば改善できるか」ではなく、「この業務は本当に必要か」という視点で改善を行っていきます。

もちろん、どちらがいいかは一概に判断できませんが、チームワークを重んじる日本の企業と、契約型の欧米の企業とでは業務改善の方向性そのものが違うのです。

なぜ「しないこと」を決めることが効率化になるのか

それでは、なぜ「しないこと」を決めるのが効率化に繋がるのでしょうか。選択と集中というのは、会社のみならず個人の業務でも有効に活用することができます。本当に必要な業務を選択し集中することで、仕事に追われて後回しになっていたやりたい仕事、創造的な仕事に時間を割くことができるようになります。

「やることを決める」という従来の発想で業務を組み立てると、多くのことを詰め込みすぎてしまい、計画倒れになりかねません。そのため、自分のやるべき仕事・時間をかけるべき業務に専念するためには、やらなくてもいい業務は何なのかを決めることが必要なのです。

ただし、やらないことを決めた場合、それを誰か他の人にお願いしなくてはならないケースもあります。その時にはきちんと理由を述べましょう。自分が効率的に仕事をしたいという理由だけで他の人に業務を引き継ぐのではなく、なぜ自分がこの業務に力を入れる必要があるのか、それが会社と周囲にどのような効果をもたらすのかをよく考えたうえで説明し、納得してもらうことが大切です。

明日から始める、「しないこと」を決めるための方法

それでは、「しないこと」は、どのように決めていけばよいのでしょうか。しないということは、あれもこれもしなくていいということではありません。そのため、取捨選択の仕方を身に着けましょう。

1. 「しないこと」をリスト化する

まずは、「しないこと」を意識するために、1週間単位で自分が行った業務をすべて書き出し、何時間使ったのかを計測してみるとよいでしょう。その時に、緊急性や重要度に応じて優先順位をチェックしてみます。そのうえで、自身で時間を削減するのか、人にお願いして自分に余裕をもたせるのかを決めるとよいでしょう。

「しないことアプリ」も多くの種類が出ているので、アプリを活用して可視化していくのもひとつの方法です。

2. デスクの周りを整理し、極力情報が入ってこない状態にする

脳は、目や耳から入ってきた情報を選択と集中によって処理しています。つまり、脳に入ってくる情報が多ければ多いほど、脳は選択と集中のために働きます。さまざまな情報が入ってくると他のことに気を取られ、その結果「しないこと」も意識せざるを得なくなってしまいます。脳を効率的に働かせるために、デスク周りを整理して脳に入ってくる情報を少なくすることも、ひとつの効率化といえるでしょう。

3. 必ず「休む時間」を作る

数時間に1回、5~10分休む時間を作ることも重要です。上記のようにしないことを決めると、やることに集中できます。しかし、集中しているということはそれだけ脳に負荷がかかっているということです。脳を休めるには、アロマの香りやガムを噛むことよりも、「何もせずに休む」ことが効果的だといわれています。さらなる効率化をしていくために、「何もしない時間」を作るのも有効な方法です。

しないことを決めて、効率的に働こう

「やること」にフォーカスされがちな選択と集中ですが、本当に重要なのは、「しないこと」を決めることです。しないことを決めて本当に必要なことに集中すると、より効率的に働くことができます。しないことリストなどは、今日から始めることができるでしょう。まずは、自分の業務の中で「しないこと」を1つ、見つけてみてはいかがでしょうか。(提供:J.Score Style

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