投資マンションの中でもワンルームマンションは、「若いサラリーマン・OL」や「学生」などの単身者がターゲットだ。実は、ワンルームマンションを投資物件に選ぶ際は、誰をメーンターゲット層にするかで選ぶポイントが異なる。都内の学生街やオフィス街で、投資物件を選ぶ際のポイントとはどのようなものだろうか。

学生街のワンルームマンションを選ぶポイント3つ

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(写真=Dariusz Jarzabek/Shutterstock.com)

学生街など多くの学生が集まりやすいエリアでは、投資用マンションを選ぶ際のポイントは3つだ。

1つ目は「駐輪場やバイク置き場の有無」。学生は通学や日常生活での移動手段として、自転車や原付バイクを利用することが多い。都内は地方と比べ地価が高く、駐輪場やバイク置き場などのスペースを確保しにくいからこそ、他物件との差別化を図ることができるのだ。

2つ目は「セキュリティ面」だ。新入学生などが一人暮らしを始める場合、住まい探しを両親と行う可能性が高い。女子学生の場合は、防犯面を気にする親が多いだろう。両親に安心してもらうためにも、女子学生をターゲットに考えているオーナーは、「オートロック付き」「TVモニター付きインターホン」「管理人あり」などの条件を満たし、セキュリティー面を充実させた物件を選ぶのがよいだろう。

3つ目が「家賃設定」。学生の場合、親が家賃を負担してくれる場合も多い。何年にもわたって毎月支払う家賃は、なるべく少なくしたいと考えるだろう。一般的に首都圏では、学生向けワンルームは月額賃料5~6万円が相場と思われるが、この家賃設定で、しっかり利回りが出せる物件を選ぶ必要があるだろう。

オフィスに通いやすいワンルームマンションを選ぶポイント2つ

オフィス街にあるワンルームマンションなど、ターゲットがサラリーマン・OLの投資マンションの場合、学生向けのように、物件選びに親の意向が入ったり、家賃相場が抑えられたりする心配はない。入居者のニーズに目を向けて、若い層に喜ばれる設備を有した、ワンランク上の物件を選ぶことが重要になる。

1つ目は、「生活利便性を高める設備」。仕事が忙しく毎日の帰宅が遅くなるような人だと、なかなか家事に時間を取るのが難しくなる。時間を節約したり、利便性を高めたりするような設備へのニーズは高くなるはずだ。システムキッチンや食器洗い乾燥機、浴室乾燥機などがこれにあたる。

2つ目が「趣味につながる設備」だ。インターネット環境は、仕事でも趣味でも必要不可欠であるから、インターネットはまず完備しておく必要がある。また、BSアンテナやCSアンテナ付きなど、TV視聴環境の充実、ウォークインクローゼット・シューズボックス・トランクルームなど、趣味に活用できる収納スペースの充実などは若いサラリーマンにとってのセールスポイントになるだろう。こうした点に注目して物件を選び、他との差別化を図りたい。

同じワンルームマンションでもターゲットにあわせた選定を

学生か、サラリーマン・OLか。同じ単身者でも属性の違いによって、選ぶポイントはかなり異なる。学生に対しては、通学や日常生活の利便性と、両親の存在を意識して物件を選びたい。またサラリーマン・OLを狙うなら、コスト面はさることながら、生活の質を高める設備面の充実を意識した物件選びが欠かせないだろう。