★週末・現地21日の米国市場は頭打ち。 一応、5日ぶりの反落でした。 ザラ場中、にはS&P500(前日最高値更新)が、一時再び最高値更新となったのですが、終値では小反落でした。 ダウ工業株も一時は最高値更新でしたが、同じく小反落。ナスダック含め、主要3指数そろって反落となりました。 週間では、ダウ工業株が+2.41%、S&P500が、ナスダックが+3.01%と、3週連続で上昇。 年初来ではダウ工業株は+14.54%、S&P500が+17.7%、ナスダックが+21.05%となりました。
★定点観測。 その他の指標ですが、さすがに米10年国債利回りは売られ、長期金利は若干上昇しています。 ザラ場1.975%まで低下していますが、最終的には2.0680%に上昇。 株も国債も若干ですが売られたことになります。 最大のリスク指標、ジャンクボンドも0.32%の反落。 どれもこれも、いったん巻き戻しの動きです。
★米国債・米国株とも、アルゴの弊害でオーバーシュート? FOMC以降の米国市場(株も国債も)が、アルゴリズムによって一斉にポジション変動となったオーバーシュートだったのか、もちろん証拠はないのですが、どうも個人的には昨年急落時とはまた違って意味で、アルゴリズムの弊害が出たのではないかと疑っています。 金利低下をかくまで市場が好感するとは、どうしても考えられないためです。 昨日も指摘しましたように、当レポートでスクリーニングしている限り、【大三元】のシグナル(買いの参考基準)を点灯させた銘柄には、景気敏感株が入ってきていること、それも大型が入ってきていることなどを考え併せますと、このFOMC以降の数日間の相場展開というものは、かなり異常なもので、早晩是正されるのではないかと思っているわけです。 どういう方向になっていくかといえば、指数全体としては落ち着きを取り戻して、やや調整気味(日柄整理的な調整でしょう)。個別では、次第に景気敏感株の立ち上がりがだんだんと目立ってくるようになる。 そうした端境期を経過して、やがて国債が売られ(長期金利は上昇)、株が景気の再浮上を期待して上昇、という本来の上昇トレンドに回帰していくというシナリオです。 この端境期は、おそらく7月第2週くらいまで続くのではないかと思っているわけです。 逆に言えば、その間は、中小型株のゲリラ戦でしのいでいくというのが、一番無難ですが、なにしろベータ値(β、株価変動性)が高い銘柄が多いので、そのへんはルールを決めて、ロスカットはきちんとしたほうが良いでしょう。
★戦略方針: 日経CME円建ては21130円、日経平均先物夜間取引では21170円で返ってきています。主末の現物指数は21258円でしたから、さらに続落商状でスタートすることが予想されています。 5日線割れでスタートし、25日線は一応守られているという状態が想像されるわけです。ここからは個別の対応に慎重さが求められるわけですが、今のところはキャッシュ比率確保の必要性まではないものの、積極策で新規買いを試みていくのはよほど慎重にしたほうがよいでしょう。 銘柄入れ替えは、落伍する銘柄の処分など当然しなければなりませんが、基本的には持ち株のうち強いものの買い増しに充てるのが筋です。 新規買いは、そのロットの規模に注意しましょう。打診買いから始めるようにしましょう。 逆に指数が持ち合ってくれる状況がしばらく続くのであれば、中小型にはチャンスです。中には大化けするものも出て来るのでしょう。銘柄のスクリーニングは、「一粒萬倍」勉強会サイトを参照。(提供:Investing.comより)
著者:増田経済研究所 松川行雄