通期の売上高が日本企業として初めて30兆円の大台に乗ったトヨタ。そんなトヨタをはじめとする大手企業が通期の決算発表を行った2019年4〜5月が終わりました。果たしてこの1年で日本企業の売上高ランキングはどう変化したのでしょうか。

10〜6位のランキングは?

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(画像=JuliusKielaitis / Shutterstock.com)

10位から6位のランキングは下記の通りとなっています。

10位:イオン 8兆5182億円(2019年2月期)
9位:ソニー 8兆6657億円(2019年3月期)
8位:日立 9兆4806億円(2019年3月期)
7位:SBG 9兆6022億円(2019年3月期)
6位:JXTG 11兆1296億円(2019年3月期)

10〜6位においては、ソフトバンクグループ(SBG)の売上高が前年同期比で4.8%増の9兆6,022億円と好調で、日立を抜いて7位に踊り出ました。決算資料によれば、ソフトバンク事業と傘下の米携帯通信4位スプリントの事業、ヤフー事業が増収となっています。

それ以外の順位は変わっていませんが、SBGを含む5社とも前期比で売上高を伸ばしています。また業種でみますと、10位のイオンは小売大手の中で前期に続きトップの売上高で、日立が電気機器大手、JXTGは石油大手としてそれぞれ首位となっています。

5位:日産自動車 11兆5,742億円(2019年3月期)

日産自動車の2019年3月期の売上高は前期比で3.2%減の11兆5,742億円となり、前期から1位順位を下げました。2020年3月期の売上高も減速予測で、前期比2.4%減の11兆3,000億円になるという見通しが発表されています。2019年3月期は純利益も前期比57.3%減と大幅に減り、3,191億円となっています。

4位:NTT 11兆,8798億円(2019年3月期)

NTTの2019年3月期の決算では売上高が前期比0.8%の11兆8,798億円となり、日産を抜いて4位となりました。一方で2020年3月期は通信市場の伸びが期待できにくいことやNTTドコモの料金の値下げなどによって、今期の増収から一転、前年同期比で0.4%減になる見通しを発表しています。

3位:日本郵政 12兆7,749億円(2019年3月期)

日本郵政の2019年3月期の決算では、売上高にあたる経常収益が前期比で1.1%減の12兆7,749億円と発表されました。2020年3月期の経常収益は前期比で7.0%減とさらに減少基調が強まる見込みだとされています。一方で純利益は「ゆうパック」事業が好調だったことなどから4%増と好調でした。

2位:ホンダ 15兆8,886億円(2019年3月期)

ホンダの2019年3月期の決算では、売上高が前期比3.4%増の15兆8,886億円と過去最高となりました。バイク部門と自動車部門の両方で売上高が伸びています。一方で2020年3月期の売上高予測は1.2%減としていますが、このままいけば売上高ランキング2位は維持される見込みとなっています。

1位:トヨタ自動車 30兆2256億円(2019年3月期)

トヨタ自動車の2019年3月期の売上高は前期比2.9%増の30兆2,256億円となり、日本企業として初めて、もちろん同社としても初めて30兆円を超える結果となりました。2020年3月期は0.7%減となる見通しを発表しているものの30兆円台は維持される見通しとなっており、今期もホンダの倍近い売上高となる見込みです。

10〜6位は団子状態、2位と1位は大きな差

日本企業の売上高は10〜6位は団子状態ですが、2位のホンダと1位のトヨタでは倍ほどの大きな差があります。順位の変動は少ないですが、トップ5のうち3社を占める自動車メーカーは今、業界激変期の真っ直中。自動運転やICT端末としての機能を持つコネクテッドカー、電動化などへの対応次第では、業績を大きく落としかねない状況にいます。こうした視点からも今後の売上高ランキングに要注目です。(提供:JPRIME


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