お金が増えてくると、頭を悩ませるのが税金です。私たちにはあまり関係のないことのように思えるかもしれませんが、税務署が決して教えてくれないだけに、税金対策は知れば知るほど得をします。ところで、お金持ちはどのような税金対策をしているのでしょうか。ここでは、お金持ちの税金対策について説明します。

お金が増えるほど悩ましいのが税金

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(写真=Nomad_Soul/Shutterstock.com)

お金がない人はお金で悩みますが、お金持ちが悩むものもやはりお金です。お金が増えれば増えるほど、納める税金も増えてきます。お金持ちが一般の人たち以上に苦しむのが税金対策です。お金持ちは税金対策を徹底するからこそ、資産を増やし続けられるのでしょう。その手段は、一般の人たちでも知っておいて損はないものです。では、お金持ちの税金対策について見ていきましょう。

お金持ちの税金対策とは

お金持ちの税金対策には、いくつかの方法があります。以下にその例を挙げてみましょう。

・資産管理会社

資産管理会社とは、自社の資産を運用することを目的に作られた会社のことです、経営者とその家族など少人数で経営することが多いのが特徴です。資産管理会社の目的は、節税と言っても過言ではありません。

個人の所得税の最高税率は45%で、さらに10%の住民税や復興特別税などがかかります。この個人が法人を設立した場合、税率は約20%も少なくなることがあるのです。個人事業で所得が多い場合、法人成り(法人を設立して事業を法人で行う)を検討しますが、そのボーダーラインとなる所得金額は800万円~1,000万円と言われています。この金額を見ると、資産管理会社の保有・経営も現実味を帯びてくるでしょう。

・不動産

不動産の所有は、お金持ちの登竜門と言えます。不動産の特徴は、実際の価格と評価額に差があることです。1万円の現金はどう評価しても1万円ですが、現金を不動産に換えるとその評価額は大きく変化します。

また、不動産投資でマンションなどを長期保有することで節税する方法もあります。自宅を配偶者に贈与する場合、特例措置で多額の控除を受けることもできます。このように、不動産は知れば知るほどさまざまな節税に活用できるのです。よって、不動産は節税を考える際、不可欠な要素であると言えるでしょう。

・事業承継の活用

事業承継は、国が推進するテーマの一つです。事業を営んでいる場合、たとえ小規模であっても子どもに事業を受け継がせることで節税効果を得ることができます。これまで経営者が子どもなどに事業を受け継がせる際は、多額の税金がかかっていました。これによって事業の継続が困難になる中小企業が続出したため、国はこの対策として事業承継に対する特例措置を設けたのです。ただし、事業承継における優遇措置は、節税というよりは納税猶予という性格が強いため、その点には注意しましょう。

間違った税金対策は大きなペナルティに

税金対策においては、正しい知識を持って慎重に判断すべきものがあります。たとえば、生前贈与は年間110万円以下であれば贈与税はかからないため、この控除額を用いた節税はよく知られています。しかし、毎年子どもに110万円を贈与し続け、やがて贈与者が亡くなった場合、問題が生じることがあります。誰が、誰に、いつ、いくら贈与したかという明確な証拠を示せなければ、年間110万円までの贈与が非課税になる制度は適用されないこともあるのです。

よくあるのが、節税目的で不要な物品を購入することです。「どうせ税金で取られてしまうなら」と意味もなく旅行をしたり高級品を買い漁ってしまったりするケースは少なくありません。節税を考える際に見落としがちなのが、「税金を払ったほうが現金を多く手元に残せる」ケースが多くあることです。

特に問題となるのは、架空の経費をでっちあげるケースです。このような「間違った税金対策」をすると脱税と見なされて大きなペナルティを与えられてしまいます。重要なのは、正しい知識を持ち、法律を守って節税を行うことなのです。(提供:Incomepress

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