資産を効率的に増やそうと思うなら、「複利」効果を狙うのが賢い選択です。不動産投資における複利効果とは、どういうものでしょうか。また、それを活用するにはどうしたらいいのでしょうか。

不動産投資でも”複利”効果が得られる?
(画像=PIXTA)

複利効果とは?不動産投資で効率良く資産を増やす方法

投資で得られる利息には、「単利」と「複利」があります。投資した額(元本)にだけ金利がつくのが「単利」、元本に利息を合わせたものに利息がつくのが「複利」です。たとえば毎年10万円投資するとして、1年で利息を1,000円得た場合、2年目は20万1,000円(1年目と2年目の投資額各10万円と1年目の利息1,000円の合計)に対して利息がつくのが複利です。

不動産投資では、家賃収入で得たお金を元手に、さらに他の不動産に投資することで「複利」のような効果を狙えます。

たとえば、500万円の物件に投資して年間100万円の利益が手元に残るケースを例に複利効果を説明します。毎年の利益を単純に預金するだけだと、30年後の資産は現預金3,000万円と不動産500万円を合わせた3,500万円です(預金の金利はとても低いのでこの計算では考慮に入れていません)。

しかし、年間利益の累計額が500万円に達する5年ごとに500万円の物件に再投資したとすると、30年後の資産は現金8,000万円と不動産3,000万円を合わせた1億1,000万円になります。

新たに投資した物件がさらに利益を生み出すというサイクルを回すことで、単純に預金した場合と比較すると7,500万円もの差が生まれます。ただし、実際はそれぞれの物件が毎年同じように利益を生み続けるかどうかはわかりません。ここでの説明はあくまで理論上の試算ではありますが、複利効果の影響力の大きさはおわかりいただけるでしょう。

投資で成功するには、この複利効果を常に意識することが重要です。

複数物件を所有するメリット・デメリット

不動産投資で複利効果を狙うとすると、複数の物件に投資することになります。複数物件を所有することには、複利効果をはじめとした様々なメリットがありますが、リスクもあります。

複数物件を所有することのメリットとして考えられるのが、空室によってまったく家賃収入を得られないリスクを抑えられることです。投資物件が1部屋しかない場合、借り手が見つからないと収入は途絶えてしまいます。しかし、複数の物件を所有しておけば、すべてが同時に空室になる可能性は低いため、収入が完全に途絶えることはないでしょう。

また、複数物件を所有することで、一部の物件を売却するという選択肢も生まれます。市場のニーズ、タイミングが合えば、売却益を得られるチャンスがあります。家賃収入という継続的な収入のほかに、売却益という別の収入を得られるのは大きなメリットでしょう。

一方で、複数物件の所有にはデメリットや注意点もあります。一般的に物件を購入する際は投資用のローン利用することになるため、借入総額が大きくなります。しっかり利益を出して返済するというサイクルが回っているうちは問題ありませんが、そのサイクルが崩れた時に借入金の返済が重くのしかかってくる場合があります。

基本的には得られた家賃収入からローンを返済するため、本来であれば不動産投資が家計を圧迫することはありませんが、複数物件を所有する場合はそれぞれの物件の利益や経営リスクをきちんと把握して不動産経営を行うことが大切です。

また、複数物件を所有することで「事業」とみなされると、事業税が課税されることにも注意が必要です(事業的規模とみなされるのは10室以上の部屋もしくは5棟以上の家屋なので、初心者で該当する人はほとんどいないでしょう)。

また、事業的規模になれば法人化するなど事業形態を見直すことで、様々な節税対策を講じることもできます。

早くから不動産投資を始めることがリスクを抑えるコツ

不動産投資は金融機関から借入をすることが一般的なので、まとまった資金がなくても物件を購入して賃貸経営をすることができます。

居住用の住宅ローンとは違い、不動産投資の場合は家賃収入という返済原資があるため、20代の若いサラリーマンでも勤続年数が2~3年以上あれば融資審査に通る可能性があります。

早くから不動産投資を始めることで、2件目、3件目と着実に物件を増やし、将来に向けて「複利」で資産を形成することができます。投資の感覚は、実際に自分でやってみなくては身につきません。若いうちに不動産投資を始めることで、人生の選択肢を増やすことができるでしょう。(提供:ヴェリタス・インベストメント

>>【無料eBook】2020に向けた東京不動産の今