整理整頓がなければ、生産性は上がらない

生産性,金村秀一
(画像=THE21オンラインより)

社員が取り組むべき生産性向上とは、あくまで「効率的に仕事をこなす」という意味です。同じ仕事量をどれだけ少ない人数、時間でこなすことができるか。どれだけ少ない工程で完成できるかなど。こうした「効率的」な生産性向上のためのキーワードは、「整理」と「整頓」です。

ここでいう「整理」とは、必要最小限度までいらないモノや仕事を捨てることです。一見、簡単なように聞こえますが、やってみるとこの「整理」がとにかく難しいのです。なぜなら、今やっている仕事は全てが必要で、無駄なものはないと思って、日常仕事をしているためです。

上司は仕事を「捨てさせよう」

ですから、基本的に仕事を捨てることができるのは社長と上司です。日頃から部下の仕事内容に関心を持ち、必要のない仕事を捨てさせることです。いらない仕事が見つかり削減されることで、時間が生まれ新たな仕事に取り組めます。

次のキーワードは「整頓」です。これは必要最小限になった仕事に順番を決め、順番通りに仕事を進めることです。「仕事上手は整頓上手」と言われるほど、仕事の順序を整えることで仕事の成果、生産性は大きく変わります。

ここで重要になってくるのが、次にやることが明確になっていることです。数多くの仕事をすると仕事と仕事の間に「次は何をしようか」という考える時間も数多く生まれます。実はこの考える時間も塵も積もれば山となり、生産性を下げる理由になっています。自分でやること、仲間に任せること、アウトソーシングすることなどの順番が決めて整えてあることで、考える時間は短くなり、本人も驚くほどの仕事を進めることができます。