2020年の東京五輪開催を見据えて、東京でホテルの開業ラッシュが続いています。最近のトレンドとしては、世界的なホテルブランドの進出や、大手小売り企業が新たにホテル業に進出するなど、「高級×個性派」の流れが強まっています。その中から注目度の高い5つのホテルを紹介します。
東京エディション虎ノ門(2020年春-夏開業)-世界的ホテリエプロデュース
世界的ホテリエのイアン・シュレーガー氏がプロデュースし、著名な建築家の隈研吾氏をデザイナーに起用する最強コラボで話題になっているのが「東京エディション虎ノ門」です。東京を代表するビジネス街の虎ノ門に開業する「東京ワールドゲート」の地上31~36階に2020年オープンします。エディションはマリオット・インターナショナルが運営する最上級ブランドです。
ロンドン、ニューヨークをはじめ4つのホテルを展開しており、日本での開業に期待が高まっています。同じ年に「東京エディション銀座」も開業の予定です。
メズム東京、オートグラフ コレクション(2020年春開業)-アートや音楽で五感を刺激
もう1つマリオット・インターナショナル発のラグジュアリーホテルを紹介します。同ブランドがJR東日本と提携、「ウォーターズ竹芝」に開業するのが「メズム東京、オートグラフ コレクション」です。「TOKYO WAVES」をコンセプトに、絶えず変化する東京の今に根ざしたサービスの展開。東京ベイエリアや浜離宮恩賜庭園を眺望という地域資源と、五感に心地よい刺激を与えるアートや音楽など芸術との一体感を活かした空間づくりを目指します。
マリオットの中でも個性的な独立ホテルである「オートグラフ コレクション・ホテル」のブランド力も集客力のプラスになりそうです。
キンプトン®東京・新宿(2020年開業)-圧倒的なハイクラスのブランド力
世界的なホテルグループ、インターコンチネンタル・ホテルズ・グループが日本初上陸となるラグジュアリー・ブティックホテルとして開業するのが「キンプトン®東京・新宿」です。このホテルの目玉になりそうなのが、キンプトン®の特徴であるハイレベルなダイニング・エクスペリエンス(食事体験)です。趣向の異なる3つのレストランをオープンし、ユニークな食事体験の提供を目指します。
立地的には、ワシントンホテル、パークハイアットが立ち並ぶ西新宿のホテル街になるので、わかりやすい場所といえます。ライバルは多いですが、ホテルを選ぶ際にインターコンチネンタルの圧倒的なブランド力は有力な選択肢になるでしょう。
MUJI HOTEL GINZA(2019年開業)-無印良品ファンにはたまらない
2019年4月にオープンしたのが「MUJI HOTEL GINZA」。MUJIとは言うまでもなく「無印良品」のことです。今回紹介するホテルの中では唯一、「こんな雰囲気の客室だろうな」とイメージしやすい施設かもしれません。無印良品の世界観の一つである木目を基調としたシンプルで温かみのあるインテリアデザインは、まさに店舗の一角のようです。
1~6階が同チェーン最大規模の「無印良品 銀座」(ホテルは6~10階)が入っていますので、銀ブラのあと無印良品で買い物し、そのまま宿泊というルートを設定できます。無印ファンにはたまらないホテルになるでしょう。
ノーガホテル上野(2018年開業)-地元の職人やクリエイターとのコラボ
ひと足早く2018年に開業し、好評を博しているのが下町・上野にオープンした「ノーガホテル上野」です。東京メトロ銀座線・日比谷線「上野駅」から徒歩約3分とアクセスも良好。開放感のあるロビーとハイセンスな客室もさることながら、このホテルの売りは地元とのコラボレーションです。地域の職人やクリエイターと連携したオリジナルプロダクトやアートを各所に配置しています。宿泊ニーズとしては、上野のみならず、浅草への観光にも適しています。
既存の高級ホテルは富裕層重視の戦略が目立つ
では、これら台頭する新勢力に対し、既存の高級ホテルはどのような対応をとるのでしょうか。一例としてプリンスホテルは、品川駅に近い旗艦施設を改装し訪日外国人や富裕層の取り込みを狙います。また京王プラザホテルは最上級客室を現在の1.5倍に増やし、「プレミアグラン」と呼ぶ高級客室を56室設けるなど総額約7億円を投下。
近年の東京ホテルの施策は全体的に富裕層重視の戦略が目立つ傾向です。相次ぐリニューアルと質の高い個性派ホテルが開業することで東京全体のホテルの質が向上し、インバウンドにもプラスになることが期待されます。(提供:Wealth Lounge)
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