ビジネスマンの列車移動では、グリーン車がステータスの象徴になっています。グリーン車に乗って移動できることが、ある程度高い役職や地位にあることを表しているわけです。そのグリーン車を上回るグレードなのが、新幹線のファーストクラスといわれる「グランクラス」。ビジネスでの利用はありでしょうか?

役員の新幹線グリーン車の利用許可率は約4割

経営層,新幹線移動,グランクラス
(写真=PIXTA)

グランクラスは、東北・北海道新幹線と北陸・上越新幹線のみで営業されています。車両1台に18座席のプレミアムな空間が特徴です。ちなみに産労総合研究所の調査によると役員(平取締役)に新幹線のグリーン車利用を許可している企業は41.4%に及んでいます。割合は高いですが、その上のグランクラスは内容・料金などの詳細を知らないので、使ったことがないという経営層も多いのではないでしょうか。ではグランクラスの詳細を見てみましょう。

集中力を引き出す座席まわりの快適性能

まずはグランクラスの基本仕様ですが、座席の配置は横3席(1人掛け+2人掛け)に縦6列の計18席。シートの前後130センチメートル、座席幅52センチメートルとグリーン車(シートの前後116センチメートル、座席幅47.5センチメートル)より広いスペースを確保しています。座席は本革、ウールなど質感の高い素材を使用し、人間工学に基づいた座り心地を追及しているのが特徴です。

照明は、LEDを使用し、間接照明と手元の照明の組み合わせでプライベート感を演出。座席上部にはハットラック(ふたつき荷物棚)が設置されており、手荷物を収納できます。そして、作業の合間にくつろぎたいときは、リクライニングシートをスイッチ一つで45度まで調整可能です。そのため包み込まれるようなリラックス感を得ることが期待できるでしょう。

ヘッドレスピロー(枕)は好みの位置に上下移動が可能です。2人掛けのシートの間には透明のパーテーションが設置されていてプライバシーに配慮されているため、仕事に必要な設備も充実しています。ひじ掛け前方部分に電源コンセントがあるので、万が一の際もパソコンやスマホの充電に利用することができるでしょう。

収納式のテーブルは2段階に大きさを調整でき、パソコンを快適に操作できます。また角度を自由に調整できるデスクライトは、読書や書類の整理などに便利です。これだけの快適性能がそろっているなら自然に集中力が高めたり、PC作業でもプランニングでも効率性をアップしたりすることが期待できます。

普通車・グリーン車とグランクラスの差額は?

時間効率アップやパフォーマンス向上に貢献してくれそうなグランクラスですが、ビジネスで使う以上、費用対効果は確認する必要があります。普通車、グリーン車と料金を比較してみましょう。一例として、東京~仙台間の「はやぶさ号」運賃+特急料金は以下の通りです。

座席のクラス 東京~仙台間「はやぶさ号」の料金 合計金額
運賃 特急料金
普通車指定席(通常期料金) 5,940円 5,260円 1万1,200円
グリーン車 8,850円 1万4,790円
グランクラス(シートのみ) 1万3,990円 1万9,930円

※2019年7月18日時点の料金 
※2 普通車指定席の特急料金は繁忙期、閑散期により通常料金から上下に200円の価格差がある

  • 普通車指定席 1万1,200円(通常期料金)
  • グリーン車 1万4,790円
  • グランクラス(シートのみ) 1万9,930円

料金比較では、普通車指定席よりも8,730円、グリーン車より5,140円高い水準です。この差額をどう見るかですが、ビジネス利用という点で考えると移動中の効率を高め、出張先での仕事のパフォーマンスが上がるのであれば、安いくらいかもしれません。

※サービス内容・料金は変更される場合があります。お申し込みにあたっては最新の情報をご確認ください。

東京都内の日本料理店「一凜」が監修した軽食に変更

ここではグランクラスをビジネス目線でチェックしましたが、軽食や飲み物、アメニティもレベルが高いことから、プライベート利用でも満足のいく内容といえます。軽食は2019年4月にその内容を刷新。東京都内の日本料理店「一凜」が監修した地元食材を用いた内容になりました。軽食の内容を変更するのはグランクラスが投入された2011年からはじめてです。

この軽食もグランクラス利用のモチベーションの一つになることが期待されます。経営層がグランクラスを利用すべきか否か……移動時間をPC作業にあてるだけならグリーン車でも十分かもしれません。しかしパフォーマンスを上げることを重視したり、戦略立案を練ったりするならグランクラスも選択肢の一つとなるのではないでしょうか。(提供:Wealth Lounge

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