マンション経営で家賃収入を得る場合、物件の保有期間は長いほうが投資効果を高められます。しかし、マンション経営に興味はあるものの、最初の一歩を踏み出せない人も多いようです。40代でマンション経営を始める人が知っておきたい、リスクや投資効果とは?
■40代でマンション経営を始める人は多い
株式投資やFX(外国為替証拠金取引)と比べ、マンション経営は物件を短期売買するのではなく、長期間保有して行うイメージが強いのではないでしょうか。
物件を選んでローンを組み、家賃収入からローンを返済しつつ、着実に資産を積み立てていく。これがマンション経営の王道です。しかし、40代でマンション経営を始めたくても、「退職までにローンを完済できるか?」「家族の理解が得られるだろうか?」と迷う人もいるかもしれません。
しかし、40代からマンション経営を始めて資産形成に成功した人も数多くいます。大手不動産情報サイトなどを見ても、20代や30代と比較して、まとまった資金を用意できる40代になってからマンション経営に踏み切った事例はたくさんあります。
40代でマンション経営を始めても、決して遅すぎるということはありません。むしろ多くの人が老後に備えて資産形成を始める時期であり、マンション経営はその効果的な手段の一つと言えます。
■不安の原因を分析すれば進むべき道が見えてくる
40代からマンション経営を始める場合に感じる不安について、見ていきましょう。
まずは、気になるローン返済について。返済期間は借入金額や金融機関によって異なりますが、30~35年が一般的です。40代からマンション経営を始めたとすると、返済が終わる頃には70歳を超えているでしょう。多くの人がすでに退職している年齢です。
しかし、マンション経営のローンは居住用の住宅ローンとは違い、家賃収入が返済原資です。そのため、退職して給与がなくなっても、ローン返済には直接影響しません。あらためてこのことを理解と、返済期間を気にし過ぎる必要がないことがわかります。
返済期間が短いほどトータルで支払う利息は少なくなるので、給与収入に余裕があるなら、あえて返済期間を短く設定し、在職中に返済を終えるのも手です。そうすることで、トータルで手元に残る資金が増えることになります。
マンション経営は、情報収集を怠らずきちんと物件を選べば、堅実な投資方法と言えます。しかし、「借金を抱える」「大損するかもしれない」などネガティブなイメージを持つ人も少なくありません。そこで気になるのが、家族の理解が得られるかどうかです。
最終的には自分自身の情熱次第ですが、家族の反対を押し切るのではなく、家族に理解してもらって一緒にマンション経営に取り組むことが大切です。ただ、年金だけでは豊かな生活は難しいと言われています。老後の生活に対する危機感やマンション経営に関して集めた情報、物件を購入した場合の具体的な資金計画、ライフプランについてできるだけ詳細に説明しましょう。
堅実な人ほど、資産のほとんどを銀行に預けていることが多いです。しかし超低金利の昨今では、資金を銀行に寝かせてだけでは収益機会の損失と言えます。人間は、何かを失うことに対して極端に慎重になる傾向があります。行動せずに失うもの、行動して失うもののどちらが大きいか、冷静に判断することが大切です。
■勝機は十分、40代だからこそ活かせる強み
最後に、40代だからこその強みを活かしてマンション経営を成功させるポイントについて考えてみましょう。
20代や30代と比較した40代の強みは、「社会経験」です。具体的には、情報収集力と信頼できる専門家を見極める力です。
社会人として長年働いていれば、直接的・間接的に様々な業界の人と関わる機会があります。知人や同僚がすでにマンション経営を始めていることもあるでしょうし、新聞やニュースなどのメディアから得られる情報もあるでしょう。そういった情報の蓄積が、知らぬ間に世の中のニーズを読む力として培われています。
マンション経営を「自分にとって初めての分野」だと思う必要はありません。これまでの経験や知識をフル活用し、自分なりの見方で物件を見極めましょう。人脈があるなら、それを活用して具体的なアドバイスをもらうのも効果的です。
多くの人と関わってきた40代だからこそ、信頼できる専門家を見極める洞察力が備わっています。マンション経営では、購入だけでなくメンテナンスや管理も重要なため、パートナーとなる専門家が不可欠です。熱心で仕事のできる専門家を見つけて、マンション経営を始めることが大切です。
人生100年時代といわれる現代において、40代からマンション経営を始めるのは決して遅すぎることはありません。「遅すぎるかも」とためらっているうちに月日は過ぎていきます。関心があるなら思い切って行動に移すのもいいのではないでしょうか。