不動産売却でありがちな失敗。成功に導く秘訣とは?
不動産を売却する際、ほとんどの人は経験がないため何が正しいのか分からないままに進めてしまい、後から「本当はもっと高く売れたのに...」というような後悔をしてしまう人が多いのが実情です。
このようなことが起こってしまう原因はいくつかありますが、大切な不動産を売却する際は、不動産仲介会社の情報のみならず自分でもしっかりと情報収集をして、かしこく先読みした計画を立てた上で売却活動を進めたいものです。
不動産にも需要と供給のバランスがあるため、タイミングが良ければ好条件での取引が成立しますが、そもそも世界で1つしかない不動産を「高値で売却したいお客様」と「安値で購入したいお客様」で相反する取引を行うことになりますので、実態としてはなかなか難しいのが実情です。
人生の中で滅多に経験することのない不動産売却を成功させるために、不動産売却でありがちな失敗例をまとめてみましたので、失敗に学んで不動産売却を成功に導いていただければと思います。
失敗例1.査定額が高いと言う理由で媒介契約してしまう
不動産を売却する場合、不動産仲介会社に査定を依頼した上で媒介契約を締結することになりますが、複数の不動産仲介会社に査定を依頼すると当然ながら査定額に差異が生じます。その中で査定額が高い不動産仲介会社と媒介契約を締結すると高く売却できるかもしれないと錯覚しがちですが、これには特に注意が必要です。
その理由は、不動産仲介は買い取りではありませんので、査定額で売却できない場合には価格を下げれば良いため、敢えて査定額を高く設定して媒介契約を締結しようとする不動産仲介会社もあるためです。
高い査定額を提示してくれた不動産仲介会社と媒介契約を締結して相場よりかなり高い価格で売り出しを開始してしまった結果、反響が得られず徐々に価格を下げて行くにつれて時期を逸して売れ残ってしまい、当初想定していた価格を大幅に下回る価格で売却することになってしまったなんてことにならないようにしたいですね。
高い査定額にきちんとした裏付けや売却に対する具体的な提案があれば別ですが、くれぐれも査定額だけで不動産仲介会社を選ばないようにしましょう。
失敗例2.売却したい時期、価格設定などのプランニングが甘い
一般的に不動産の売却活動には3ヵ月程度必要と言われています。さらに引き渡しまでに1ヵ月以上かかり、居住中の場合などにはさらに数ヵ月かかるのが一般的です。いつまでに売却したいか、売却期間はどの位あるか、これらを考慮して売り出し価格を設定する必要があります。
スケジュールに余裕がないと売り急いでしまうことになり、結果として安値で売却せざるを得なくなってしまいます。また、価格設定を見誤ると売れ残ってしまい想定価格や相場より安値で売却せざるを得なくなってしまうこともあり得ます。すなわち、不動産売却は時期、価格設定などのプランニングが非常に重要であると言えます。
愛着ある大切な不動産だからこそ、自らも情報入手のためにアンテナを張って相場感を把握しておくと共に、需要や市況などを踏まえ親身になって提案してくれる不動産仲介会社から意見を聞いた上で一緒にプランニングするのが良いかもしれません。
失敗例3.内見の際の第一印象が悪い
売却物件に反響があり興味を持ってもらったにも関わらず内見でイメージダウンしてしまうケースもあります。居住中の場合、生活感をなくして内覧してもらうことはなかなか難しいですが、なるべくモノを減らしてすっきり見せるなど、第一印象を良くすることは心掛けたいものです。
せっかくの良質な物件であっても第一印象で台無しになることは避けたいものです。もし、可能であれば、簡易的なホームステージングを行ってみて軽く演出してみるのも良いかもしれません。それから、生活しているとなかなか気づかないものですが、臭いにも気を付けいたいものです。
いずれにしても、見た目や臭いなどは玄関を入って一瞬で物件の印象を左右してしまうため、何より第一印象を良くすることを心掛けるべきと言えます。
第一印象の他に特に気を配りたいのが水回りです。内見の際に水回りを気にする人は多いため、可能な限り綺麗に見せると共に、気になる場合はクリーニングを行うことをおすすめします。
なお、既に売却物件が空室の場合は、居住中物件とは異なり売却するにあたってのプランニングの自由度が高いため、どのようにして売却して行くかを不動産仲介会社と相談すると良いでしょう。
少しでも高値で売却したい場合には、買主像をイメージしてターゲティングした上で、クリーニング、リフォーム、リノベーション、ホームステージングなどで付加価値を付けて売却する方法もありますので、投資対効果を踏まえて検討すると良いでしょう。
不動産は世界に1つしかない商品であると共に、市況によって相場の変動があり、さらには需要と供給のバランス、タイミングによってはすぐに売れたり、なかなか売れなかったりと突き詰めていくと奥深いものがあります。
不動産売却で最も重要なのは、売却したいお客様と不動産仲介会社の情報格差をなくし、同じ土俵の上で情報共有した上で売却のプランニングを行うことが重要ではないでしょうか。インターネットで不動産に関する情報を簡単に入手できるようになったとは言え、まだまだ不動産仲介会社にしか持ち合わせていない情報も多くあります。(提供:sumuzu)