要旨
- インド経済は4-6月期の成長率が+5.0%となり、約5年ぶりの低水準を記録した。
- 4-6月期は前期に続いて選挙関連支出など公的部門による景気の下支えはあったものの、総選挙前の先行きの不透明感から投資が停滞、ノンバンク金融会社の流動性収縮により民間消費が失速するなど、昨年から続く景気減速に歯止めがかからなかった。
- 経済の先行きは総選挙後の政治リスクの後退や政府と中銀の景気刺激策、昨年から続く貸し渋りの影響が一巡することにより、年後半から景気が底入れする見通しである。
- もっとも雇用環境や企業の投資マインドの悪化、輸出停滞の長期化などから、その後の景気の回復ペースは遅く19年度の成長率は+6%程度の勢いを欠いた成長を予想する。