IT職

IT職向けには、ITの基礎知識を習得したい初心者から、アドバンスなスキルを身につけたい中級者・上級者まで各レベルに合った資格を紹介。

基本情報技術者

IT全般について、ITパスポート試験より専門的な知識や、プログラミング言語の知識が問われます。中級者もしくはITエンジニア向けの資格で、国家資格「情報処理技術者試験」のレベル2です。ITエンジニア以外の人でも、ビジネスパーソンならこれくらいのIT知識は持っておきたいところです。(鈴木氏)

IT業界で生きていくには初歩的な資格です。ただ、業界外や情報部門以外の職場でこの資格を持てば、簡単なプログラムが組めるということなので、一目置かれ、頼りにされる存在になれます。業務を依頼する側の企業で、「ITのわかる発注者」として活躍できます。(高島氏)

I T パスポート

国家資格「情報処理技術者試験」の資格群の中のレベル1に位置づけられていて、IT全般に関する基本知識をひと通り学びたいIT初心者に適した資格です。「ITを経営にどう活用するか」という視点で作られているので、法務や会計など経営全般の知識も学べます。(高島氏)

情報処理安全確保支援士

サイバーセキュリティ対策を推進する人材の育成を目的としている国家資格です。サイバーセキュリティ分野の高度な知識・技能を習得できます。サイバーセキュリティ対策の重要性が高まる中、セキュリティの専門家としての活躍が期待されています。(高島氏)

仕事にもプライベートにも役立つ+αのお勧め資格

ファイナンシャル・プランニング技能検定

資産運用のアドバイスができる能力を認定する資格です。2級なら難易度はそれほど高くなく、1年ほどで取得できます。お金に関する幅広い知識が身につくので、仕事でもプライベートでも役に立ちます。1級になるとプロフェッショナルなレベルで、評価も高まります。(高島氏)

世界遺産検定

世界遺産とその背景にある歴史や文化を学ぶことで、国際的な教養が身につきます。旅行がさらに楽しくなるのはもちろん、旅行業界で評価される資格でもあるため、趣味と実益を兼ねた検定試験です。文部科学省が後援しています。(鈴木氏)

色彩検定、カラーコーディネーター検定

感覚だけで捉えがちな「色彩」を理論的・体系的に学ぶことで、普段の暮らしを豊かにするだけでなく、仕事でも差がつきます。接客やビジネスツールに色を活用できる他、企画制作やデザインの専門職へのキャリアアップも夢ではありません。(高島氏)

家電製品アドバイザー

最先端の家電の知識に加え、省資源・省エネルギーなど地球環境問題もテーマとして扱っているため、家電販売員として仕事をしていなくても勉強になる資格です。この資格の取得を人事評価と連動させている大手家電量販店もあります。(鈴木氏)

アロマテラピー検定

アロマテラピーとは、植物から抽出した香り成分「精油」を使って、心と身体の健康に役立てていく自然療法。基礎知識を習得することで、家庭内だけでなく、ビジネスシーンや医療・介護など様々な場面でアロマテラピーを安全に楽しく活用することができるようになります。(高島氏)

家庭料理技能検定

食生活に関する正しい知識を身につけて、味や見た目、栄養バランスを考えた料理で食生活の充実と健康的な暮らしに活かすことができます。料理のプロとして独立を目指すような人よりも、家庭料理の腕を上げて食生活を豊かにしたい人に向いています。(高島氏)

京都・観光文化検定

京都の歴史や文化、神社・寺院、祭りや行事、工芸、暮らしなど幅広い角度から"京都通"の度合いを認定する検定試験です。「ご当地検定」のはしりで、試験のレベルも3級から1級まであり、受験者は総計で10万人を超えます。(高島氏)

鈴木秀明(すずき・ひであき)
資格勉強コンサルタント/All About「資格」ガイド
1981年、富山県生まれ。東京大学理学部卒業。東京大学公共政策大学院修了。これまでに取得した資格は、中小企業診断士、行政書士、気象予報士、証券アナリストなど約600にも上る。著書に、『10年後に生き残る最強の勉強術』(クロスメディア・パブリッシング)、『効率よく短期集中で覚えられる7日間勉強法』(ダイヤモンド社)など。

高島徹治(たかしま・てつじ)
資格コンサルタント
1937年、東京都生まれ。早稲田大学中退後、週刊誌記者、編集プロダクション社長を経て、53歳の頃から資格にチャレンジ。社会保険労務士、中小企業診断士等90を超える資格を取得。現在は資格コンサルタント・能力開発コンサルタントとして活動、講演やテレビ出演等でも活躍。『40歳からは「この資格」をとりなさい』(中公新書ラクレ)をはじめ、著書多数。(『THE21オンライン』2019年08月27日 公開)

【関連記事THE21オンラインより】
40代からでも取っておきたい「資格」
資格への挑戦は40代、50代からでも遅くない!
これから10年、伸びる業界・沈む業界