注目の「ホームステージング」は不動産売却の流れを変えるか?

昨今、不動産を高く、早く売却することを目的として注目されてきているホームステージング。

不動産売却に際しては、出来るだけ高く売却したいという要望を満たすべく、不動産仲介会社と売却方法を相談されると思いますが、その一つの選択肢として最近注目されているホームステージングは、果たして効果があるか、また今後の不動産売却の流れを変えるでしょうか。これからの潮流を含め検討してみました。

1.ホームステージングとは?

ホームステージング
(画像=Breadmaker/Shutterstock.com)

ホームステージングとは、売却する家に家具や小物でモデルルームのように演出して不動産の売却をスムーズに行うことを目的としています。特に欧米ではホームステージングは当たり前になってきているようで、日本でも徐々に普及してきています。

よくホームステージングはインテリアコーディネートと何が違うのかを質問されますが、インテリアコーディネートは所有者の好みでインテリアをコーディネートするのに対し、ホームステージングは買主を想定してコーディネートする違いがあります。

2.ホームステージングのメリット

ホームステージングは売主が売却時に実施しますが、特に不動産の価値を高めて可能な限り高値で短い期間で売却したい方にはおすすめです。また、売主だけではなく、買主にもメリットがあるのがホームステージングの特徴です。売主側・買主側の主なメリットは下記の通りです。

●売主側のメリット

・資産価値が評価され高値で売却できる可能性が高まる。
・問い合わせ件数が増えて売却期間が短縮される。
・競合する物件と差異化できる。

●買主側のメリット

・物件の価値・魅力を客観的に判断できる。
・実際に生活した時のイメージが膨らむ。
・家具や小物選びの参考になる。

3.まず最初に何をすればよい?

不動産を売却する際に、最近はインターネットで物件情報を掲載して、そこから反響を得るケースが多いですが、インターネットには数多くの物件が掲載されており、その物件の中からお客様に興味を持ってもらえなければ、実際に現地で内見してみたいと言うことにはなりません。

特にインターネットに掲載されている写真は、お客様に与える第一印象の中で最も重要で、見栄えの良い写真は目に留まる他に、物件の価値を高める効果があります。

ホームステージングで見栄えの良い写真をインターネットに掲載することが、まずは第一歩と言えるでしょう。言い換えると、普通の写真よりインスタ映えする写真の方が魅力的に見えるのは、不動産でも共通と言ったところでしょうか。

4.ホームステージングは必要か?不要か?

相場より明らかに価格が安い物件などは、ホームステージングを実施しなくても十分な反響を得られる可能性があるため、ホームステージングは不要と言えるでしょう。しかし、多くの方は出来る限り高値で売却したいと言う希望があり、既に退居済で多少投資してでも高値で売却したいと言う方にはホームステージングはおすすめです。

しかし、大掛かりなホームステージングは投資コストもさることながら、なかなか手が出にくい部分もありますので、まずは出来るところだけでも実施されることをおすすめします。ホームステージングは、専門会社に依頼するのが一般的ですがコストがかかりますので、コストを抑えたい場合などは自分で家具などをレイアウトすることでも良いかと思います。

しかし、居住中の場合などでホームステージングが行いにくい場合は、荷物を減らすことから始めて、物件の魅力を引き出す小物などで演出することをおすすめします。いずれにしても、あくまで買主の視点で物件の魅力に磨きをかけることが重要です。

不動産の売買もモノ消費からコト消費に変わってきています。

ホームステージングは、買主が物件をスペック(コト)から選ぶのではなく、実際の生活をイメージ(モノ・体験)して購入できると言う、売主・買主双方にとってメリットのある不動産売買方法であると言えるでしょう。(提供:sumuzu

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