帝国データバンク
(画像=PIXTA)

人手不足の解消法、「賃金水準の引き上げ」がトップ
~ 積極的な人材活用、「シニア」「女性」で高く、「外国人」は13.5% ~

はじめに

現在、就業者の増加傾向が続く一方で、2018年度の有効求人倍率は45年ぶりの高水準となるなど、労働需給のひっ迫度は増している。また、限られた人材の獲得に向けて企業間の競争が激化する一方で、求職者にとっては就業機会の拡大や賃金の上昇など明るい材料として捉えられる。こうしたなかで、人手不足による人件費の上昇が企業の収益環境に大きく影響するなか、人材の確保や生産性の向上など、人手不足の解消に向けた取り組みは企業の喫緊の課題となっている。

そこで、帝国データバンクは人手不足の解消に関する企業の見解について調査を実施した。なお、本調査は、TDB景気動向調査2019年8月調査とともに行い、全国調査分より静岡県内企業を抽出して分析した。

■調査期間は2019年8月19日~8月31日、調査対象は静岡県内企業622社で、有効回答企業数は297社(回答率47.7%)。

■本調査における詳細データは景気動向調査専用HP(http://www.tdb-di.com)に掲載している

調査結果

1 従業員が不足している部門・役割は、「生産現場に携わる従業員」が60.6%で最も高く、「営業部門の従業員」が46.9%、「高度な技術を持つ従業員」が33.1%で高い

2 人手不足による影響は、「需要増加への対応が困難」が44.4%で最も高く、「時間外労働の増加」が40.6%、「新事業・新分野への展開が困難」が31.9%で続いた

3 企業において多様な人材を活用することが注目されているなか、今後最も積極的に活用したい人材は「シニア」が32.3%で最も高く、「女性」も29.0%と近い水準で続き、「外国人」は13.5%、「障がい者」は1.0%となった

4 人手不足の解消に向けての取り組みでは、「賃金水準の引き上げ」が39.1%でトップとなった。次いで、「設備投資による省力化」が36.4%、「残業等の時間外労働の削減」が35.4%、「職場内コミュニケーションの活性化」が32.7%、「休暇取得の徹底」が32.3%で続いた

5 企業が望む人手不足の解消に向けて社会全体が取り組むべきことは、「通年採用の拡大」が39.1%、「職種別採用の拡大」が35.4%、「職業教育・訓練制度の充実」が32.7%で続いた