一つの住宅の中でも、複数の種類を選ぶ必要があるのが床材です。リビング、玄関、水まわりと、用途によって選ぶべき材質も異なります。この部屋の床にはどの床材を使えばいいのか、迷った時には床材の種類と特徴、機能からそれぞれの部屋に合ったものを選びましょう。

床材,選び方,素材
(画像=PIXTA)

床材の種類と特徴

床材は大きく分けて人工素材と天然素材の2種類があります。さらにそこから、プラスチックタイルやクッションフロア、コルク、畳、フローリングと細かく種類が枝分かれします。

主な床材の種類と特徴

床材特徴適した場所
人工素材クッションフロア耐水性・耐汚性がある水まわり
プラスチックタイル耐水性・耐久性に優れる水まわり
タイル手入れしやすい水まわり
複合フローリング高機能でさまざまな種類がある室内用、床暖房用、防音用など用途に合わせて使う
カーペットデザインが豊富で保温性が高いリビング・居室
防音・断熱に優れる客間・和室
天然素材コルク防水性・防音性・断熱性に優れる子ども部屋・ペットのいる部屋
ココヤシの繊維耐水性・耐久性に優れる玄関
無垢フローリング調湿性に優れるリビング
調湿性・断熱性に優れる客間・和室

洗面室、脱衣所、キッチン、トイレなどの水まわりには、耐水性・耐久性に優れた人工素材の床材がおすすめです。クッションフロアやタイルなら、汚れても手入れが楽です。

畳やフローリングには人工素材のものと天然素材のものがあります。人工素材の畳やフローリングは一般的に手入れがしやすいのが特徴です。天然の畳やフローリングは、肌触りがよく調湿性に優れています。

玄関の床には、石もおすすめです。住宅内でも靴を履いて過ごす欧米では、玄関だけでなく居室にも利用されています。デザイン性が高く耐久性にも優れているのが特徴です。御影石や大理石など、高級感があふれる石材も使用できます。床用の石材にも天然のものと人工のものがあり、天然の石は水分を含みやすくシミが付きやすいため、こまめな手入れが必要です。

リビングに使いたい!合板と無垢はどう違う?

表の通り、フローリングには人工の複合フローリングと天然の無垢フローリングがあります。複合フローリングには、合板のみを基材とした複合一種フローリングと、集成材または単板積層材を基材とした複合二種フローリング、一種と二種の組み合わせや、それ以外の木質材料などを組み合わせた複合三種フローリングの三種類があります。

複合フローリングは膨張や収縮、ねじれ、反りが生じにくく、短期間で施工できるのが特徴です。遮音、床暖房用、水まわり用などさまざまな種類があり、デザイン性の高い塗装されたものも多くあります。

無垢ローリングは、ブナやサクラ、ヒノキなどの一枚板でできたフローリングです。天然の木でできているため、複合フローリングよりも施工の際に少し手間がかかります。また、水分や汚れが付着しないよう手入れが必要ですが、温かみを感じる無垢材は肌触りもよく、経年とともに味わい深い色に変化していく楽しみもあります。

家族の憩いの場であり、お客さまを出迎えることもあるリビングには、なるべくいい建材を使いたいものです。天然のヒノキをフローリングに使用すると、ヒノキ独特の香りが楽しめるほか、美しい光沢と木目、落ち着いた色合いでリビングの床を豊かに飾ってくれます。

国産ヒノキの中でも、品質の高さで有名な木曽ひのきの無垢フローリング材もあります。さまざまな木の中から、自分の好みにぴったりな木材を見つけてリビングのフローリングにしてみてはいかがでしょうか。

適材適所の床材で長持ちする住宅に

床材はデザインだけでなく、部屋別・目的別に選択する必要があります。キッチンやトイレ、脱衣所に適しているのは、水や汚れに強く手入れのしやすいクッションフロアや水まわり用の複合フローリングです。玄関をおしゃれに飾りたいのなら、天然の石材を使用してもよいでしょう。御影石や大理石など、石の素材でさまざまなデザインが楽しめます。

家族が集まるリビングは、天然のヒノキがおすすめです。リラックスできる香りと美しい木目を持つヒノキで、リビングを彩りましょう。(提供:MORIZOU online


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