SBI証券はつみたてNISAに力を入れている証券会社の一つである。SBI証券でつみたてNISAを始めるメリットを紹介した上で、SBI証券で購入できるつみたてNISAの商品を5つ紹介しよう。

つみたてNISAをSBI証券で始める2つのメリット

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(画像=lovelyday12/Shutterstock.com)

つみたてNISAを始める場合の選択肢としてSBI証券があげられるのは、以下の2点のメリットがあるからだ。

つみたてNISA対象商品の約9割を取り扱う豊富な商品ラインアップ

つみたてNISAは長期・分散投資を原則とした制度であり、金融庁が対象商品となるための要件を定めている。要件を満たし金融庁へ届出がされた商品のみが対象商品と認められ、ETFを除くとその数は2019年10月1日時点で173本だ。

SBI証券は投資信託の取扱本数が2,600本を超えており、金融機関の中でも屈指の規模を誇る。つみたてNISAの対象商品も多くそろえており、取扱本数は153本と全体の88%ほどラインアップしているのは大きなメリットだろう(※2019年11月21日時点)。

つみたてNISAの積立頻度は「毎月」だけでなく「毎週」や「毎日」にも対応

SBI証券のつみたてNISAでは、毎月の積立だけでなく、毎週や毎日の積立を選択することもできる。細かな時間軸を設定することで、時間分散効果をより高めた運用も可能となる。

つみたてNISAの枠を超えないよう、発注金額を簡単にチェックできるのも、SBI証券でつみたてNISAを行う人にとって利便性の高いサービスだろう。

SBI証券のつみたてNISAで買える初心者におすすめの投資信託5選

豊富な商品ラインアップと利便性の高いサービスを提供しているSBI証券であるが、SBI証券で購入可能なつみたてNISA対象商品のうち、おすすめの商品を5つピックアップする。商品選びの参考にしてほしい。(※データは2019年10月末時点)

ニッセイ外国株式インデックスファンド――信託報酬が0.10989%と最低水準

ニッセイ外国株式インデックスファンドは、日本を除いた先進国株式の株価指数であるMSCIコクサイ・インデックス(配当込み、円換算ベース)をベンチマークとするインデックスファンドである。

米国や欧州といった先進国の主要企業への投資が可能となり、組み入れ上位銘柄には、アップル、マイクロソフト、アマゾン・ドット・コム、フェイスブックなどのGAFAが名を連ねる。

ニッセイ外国株式インデックスファンドの特徴はそのコストの低さにある。信託報酬は年率わずか0.10989%(税込)であり、先進国株式型のインデックスファンドの最低水準だ。長期間に渡る運用を行うつみたてNISAにおいては、このコストの低さはアドバンテージだと言える。

正確なインデックス運用を行っている点にも特徴がある。過去1年間のベンチマークとの乖離はわずか0.1ポイントになっている。低コストかつ堅実な運用を行う先進国株式型インデックスファンドとして十分に検討に値する商品である。

SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンド――コストを抑えた米国株投資ができる

SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンドは、2019年9月26日より運用を開始したインデックスファンドである。ベンチマークはS&P500指数(円換算ベース)であり、低コスト運用に定評のある米バンガードの運用するETFへの投資を行う。同ファンドは運用開始時点ではSBI証券でのみの取り扱いとなっている。

同ファンドの特徴は、コストを抑えた米国株投資が行えることだ。投資対象である米バンガードのETFはコストが年率0.03%程度と非常に低く、信託報酬などの運用管理コストは年率0.0938%程度(税込)とインデックスファンドの中でも目を引く水準だ。

運用実績への評価はこれからであるが、低コストで米国株式の主要指数へのインデックス投資ができる点は魅力的だ。

楽天・全世界株式インデックス・ファンド――8,000銘柄を超える世界中の株式へ低コストで投資できる

楽天・全世界株式インデックス・ファンドのベンチマークはFTSEグローバル・オールキャップ・インデックス(円換算ベース)と呼ばれる指数であり、その投資対象は新興国を含めた全世界の株式である。

同ファンドの組入銘柄数は8,184銘柄で、同ファンドへの投資を行うことで8,000銘柄を超える世界中の株式への分散投資ができる。

同ファンドは低コストの運用にも強みがある。信託報酬などの運用管理コストは0.132%(税込)程度であり、8,000銘柄を超える分散投資を行うコストとしては非常に魅力的な水準だ。SBI・バンガード・S&P500インデックス・ファンドと同様、米バンガード社のETFを活用していることが低コストの要因である。

低コストと分散という長期投資に重要なキーワードを持っている同ファンドは検討の価値が十二分にあるだろう。

eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)――低コストで資産クラスを分散させた投資が可能

eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)は、日本、先進国、新興国それぞれの株式、債券に加え、国内、国外の不動産と合計8つの資産へ12.5%ずつ均等に分散投資する商品だ。

同ファンドの特徴は、1つの商品で地域、資産クラスを含めた分散投資を行う点である。長期投資においては、資産クラスを分散させることも重要であるが、つみたてNISAにおいては、こうしたバランスファンドの活用が必要となる。

同ファンドはつみたてNISAにおける資産クラスの分散を強力にサポートしてくれるファンドと言えるだろう。

各資産への投資は低コストのインデックスファンドを通じて行っており、信託報酬は年率0.1540%(税込)と決して高くない。低コストでここまでの分散投資を行える同ファンドは、つみたてNISAの重要な選択肢になるだろう。

年金積立Jグロース――パフォーマンスの良い老舗アクティブファンド

年金積立Jグロースはこれまでの4つのファンドと異なり、アクティブファンドである。そのため、リスクも大きくコストも高くなるが、値上がり期待という点ではポートフォリオのアクセントとなり得るだろう。

対象は国内株式であり、東証一部だけでなく、東証二部や新興市場へも一部の資金を振り向ける。組入上位3銘柄は、ファンドウェイトの大きい順にソニー、村田製作所、朝日インテックとなる。

同ファンドは2001年10月に運用を開始した約18年の歴史を持つ老舗ファンドだ。ボトムアップアプローチにより、成長性が高く、株主への利益還元が期待できる銘柄を選別して投資を行っている。

過去3年間のパフォーマンスは36.08%と、ベンチマークであるTOPIXのパフォーマンス19.67%を上回る。

さらに、設定来のパフォーマンスは159.86%と、こちらも同期間のTOPIXのパフォーマンス56.12%を大きく上回り、優秀なアクティブファンドと言えるだろう。

つみたてNISAのポートフォリオにアクティブファンドを加えてみるとおもしろい

アクティブファンドはインデックスファンドと比較した場合、リスクとコストが高いため、特に初心者が運用する際は十分に注意が必要だ。投資にある程度慣れてきたら、ポートフォリオの一部として、こうしたアクティブファンドを加えてみるのもいいかもしれない。パフォーマンスへの期待が高まるだけでなく、投資の醍醐味を感じられるはずだ。

文・樋口壮一(金融ライター)/MONEY TIMES

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