要旨
1 ―― 先月までの動き
企業年金・個人年金部会では、個人型確定拠出年金(iDeCo)の普及を図るための利便性の向上や確定給付企業年金のガバナンスに関する規定の再整備などについて、具体的な方針が示されて概ね了承された。年金部会では、これまでの議論を踏まえた上での検討事項が議論され、士業の個人事業所を厚生年金の対象にすることや在職老齢年金制度の見直しについて、事務局の方針が概ね了承された。
2 ―― ポイント解説:在職老齢年金の経緯・現状・展望
先月は、在職老齢年金制度(一定以上の賃金があると年金が減額される仕組み)の見直しについては、先月の年金部会で事務局案が概ね了承されたものの、その後の政府与党間の調整で事務局案が見直しを迫られたと報道された。以下では、同制度の経緯や現状、今後の展望を確認する。
1|経緯:就労阻害と将来世代負担に配慮して何度も改正・検討
2|現状:会社員等のうち60代前半の6割弱、65歳以降の2割弱が対象
3|展望:制度詳細の周知に期待