「営業に向いていない」とは誰もが通る道

営業の武器
(画像=THE21オンライン)

「自分は営業に向いていない」と悩んでしまったり、とうとう耐え切れなくなって別の部署への異動を願い出たり、別の職種を求めて転職してしまう人がいかに多いことか。

最初にハッキリ言っておくが、「自分が営業に向いていない」という自己認識はほとんどあてにならない。

なぜなら営業パーソンの気持ちの浮き沈みは、業績、上司や職場、営業品目、市場、顧客といったことに大きく左右されるので、それらを十把一絡げにして「営業に向いていない」と自己判断するのは、そもそも誤っている。

とはいっても、「自分は営業に向いていない」と思っているのは現実なので、今回はその対処法について共有する。

まずは営業の武器となる「強み」を発見し、そこを磨きこむ

「自分は営業に向いていない」という大雑把な感覚ではなく、「なぜ、営業に向いていないのか」という自己分析でもなく、まずは、ニュートラルに「自分の特性や傾向を正しく把握すること」からスタートしたい。

特性という意味で、自分自身の営業に活かせる「強み」と営業に支障をきたしてしまうかもしれない「弱み」を客観的に自己評価するのだ。

例えば、「相手の真の課題を引き出すヒアリング力がある」「技術的なことも話せる」「パワポを駆使した相手に分かりやすい提案資料が作れる」「フットワークがいい」といったことが「強み」だ。

逆に「弱み」というのは「一方的にしゃべり過ぎて、相手の話を聞かない」「時間や納期、締切りにルーズ」「初めてのこと、新しいことに躊躇してしまう」といったことだ。

「営業に向いていない」と思っている営業パーソンは、「弱み」はさて置き、まずは営業の武器となる「強み」を発見し、そこを磨きこむことからスタートしたい。

営業パーソンの特効薬はやっぱり「業績」だが……

実は、「営業に向いていないんじゃないか」と思ってしまう営業パーソンへの特効薬は「業績」なのだ。

誰かの力を借りて上げた受注ではなく、独力で上げた受注が「頑張れば上手くいく」という自信と希望になり、それまでの“迷い”を消滅させる。

そんな簡単に「業績は上がらない」という営業特性があるのなら、「業績」の手前にある「案件数の増加」や「案件のステータスのランクアップ」といった成長感が持てる対象で代替したい。

「弱み」に関しては、それらを補って余りある「強み」の総計があるなら、そのまま温存する方法もある。

しかし、なんらかの「弱み」が致命傷になって行く手を阻んでいるなら、その「弱み」を分析、分解し、独力や上司、周りのサポートを借りながら、どこまでなら克服できそうかという線を明確にし、「弱み」を少しでも改善することにチャレンジしたい。

基本的には、営業は「強み」で勝負するものなので、特に「自分は営業に向いていない」と感じる人には「強み」をより意識した行動を展開して欲しい。