個人の資産としてイメージしやすいのはやはり「金融資本」。おカネがあってこそ大胆なチャレンジもでき、より豊かな人生を目指して努力するモチベーションも上がりやすい。

金融資本を増やす方法に「投資」があるが、大きなリターンを生む可能性のある投資にはリスクもつきものだ。

株式アナリストの飯村真由さんは、新興市場を中心とした中小型株に詳しく、短期トレードで好パフォーマンスを積み上げる「攻めの推奨スタイル」で知られる。今回は飯村さんに「株式投資で勝つために必要な考え方」をテーマとした取材を行った。

飯村さんはどのような姿勢で普段、株式市場に向き合っているのだろうか。リスクに対する向き合い方、ぜひ参考にしてみてほしい。(取材・藤堂真衣/写真・森口新太郎)

飯村真由(いいむら・まゆ)さん
飯村真由(いいむら・まゆ)さん
元FISCO所属の人気アナリストで、現在は独立し、株式アナリスト・IRを中心とした企業コンサルタントなど、活動の幅を広げて活躍している。新興市場を中心とした中小型株に詳しく、購入しやすい価格帯にこだわった推奨スタイルで的中率の高さに定評。成長株の厳選のほか、特に短期トレード向きの銘柄選びにおける派手なパフォーマンス実績が強み。

株は勝ち負けがハッキリしていて面白い!

Moneylist#22
(画像=森口新太郎、ZUU online編集部)

——そもそも株に興味を持ったきっかけは何だったんでしょうか?

株との出会いは、JALの元筆頭株主であり投資家・実業家の糸山英太郎氏の秘書をしていた20代前半にさかのぼります。日経平均や為替、会長の保有銘柄の動きを日々記録するような仕事もあったので、経済の流れや株に興味を持ち、自分でも勉強がてらトレードをするようになったんです。

株は上がるか下がるか!勝ち負けがハッキリしていて面白い世界だなぁと思いました。昔から勝負事に熱くなるタイプなので(笑)

——負けたら怖いという感覚はなかったのですか?

当時はそれほど大きな資金でトレードしていたわけではないので、個別銘柄の勝ち負けはたかが知れていましたし、負けたらどうしよう的な怖さは特になかったですね。自信がなくて怖いなら、やらなければいいだけですから(笑)

失敗を常に怖れるならば、それはきっと株式投資に向いていない人だと思います。

——トレードで大失敗した経験などはなかったのですか?

ライブドアショック(2006年1月)を体験しましたよ。でも、現物保有のみでしたし、損失総額としては大ダメージというわけでもなかったので、「わぁすごい暴落!貴重な経験だわ」と、笑っていた記憶があります(笑)

もちろん大きな損失を抱えてしまった人も多くいたとは思いますが、1つの保有銘柄が暴落したら取返しがつかなくなるほど、1つの銘柄に資金を突っ込みすぎてはいけないわけです。「卵は1つのカゴに盛るな」という有名な格言もありますよね。

トレードで100%勝ち続けることは不可能に近いことですので、失敗したときに大きく資金を失いすぎないことが大切なのです!

——リーマンショックはどう乗り切ったのですか?