あなたの仕事に活かせる資格は?

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(画像=THE21オンライン)

資格取得に関心があっても、どの資格が本当に自分のキャリアに活かせるかわからない方もいるだろう。そこで、600以上の資格を持つ資格コンサルタントの鈴木秀明氏と、50代から資格を取り始め、90を超える資格を取得している資格評論家の高島徹治氏に、資格を取る意義と、お勧めの資格をうかがった。

資格は時代を映す鏡――先駆者になれるチャンス

今は、資格を取ればすぐに儲かるという時代ではありません。とはいえ、資格は様々な場面で活かすことができます。

勉強したことが仕事の役に立ったり、資格を箔づけやキャラづけに利用したりすることもできます。大事なことは、活かし方を考えたうえで資格を取ることです。

新しい分野の資格に挑戦し、その分野での先駆者になることは、今の時代ならではの資格の活かし方と言えるでしょう。資格は「時代を映す鏡」ですから、新しい制度や技術が生まれると、それに対応する資格が新設されるという現象が起きています。

例えば、マイナンバー制度に対応した「マイナンバー実務検定」や、3Dプリンターやドローンなど新技術に関する検定が誕生しています。こうした新しい資格に挑戦して、他者に先駆けるだけで、その分野の専門家として活躍する道が拓ける可能性があります。

自分の仕事に直結する資格だけでなく、自分の仕事や業界とは関係のない資格に挑戦してみるのもいいでしょう。取引先やパートナーの業界に関連する資格の勉強を通して、業界知識を学んでおけば、交渉ごとを有利に進めることができます。

例えば、IT業務を外注する際に、ITに関する知識があれば、見積もり価格の妥当性を判断できますし、発注作業もスムーズに進められるでしょう。

また、資格やスキルは、組み合わせ次第で新たな価値を生み出すことがあります。

現在の仕事と直接関係しない分野の資格にあえて挑戦することで、「うちの業界ではこれが常識だけど、他では違うのか」と自分の仕事を客観視したり、「この業界のやり方をうちの業界に持ち込んだら、イノベーションが起こせるかも」と新たなアイデアにつなげたりすることができるかもしれません。(鈴木氏)

会社に左右されない、生き方の軸を持てる

資格を取ることの意義は、それによって会社の論理とは異なる生き方の軸を持てることです。

会社に人生を預けてしまうと、自分の能力が正しく評価されるとは限らないうえに、意に沿わない異動やリストラなどで、人生を左右されかねません。

しかし、1つでも資格を持っていれば、気持ちに余裕が生まれます。今すぐ会社を辞めなくても、その分野の専門家になった気分になり、自分に自信が生まれます。

それによって、将来への不安も和らぐのです。もちろん、その分野の専門家として独立する道も拓けます。

とはいえ、資格初心者にとって、数ある資格から何を選べばいいのかは悩むところでしょう。そこで私が資格初心者に勧めたいのは、次の3つです。

TOEIC500点、日商簿記検定3級、ITパスポート。

この3つの資格を取得すれば、ビジネスで必要とされるスキルをひと通り身につけることができます。3つすべてを網羅している人は少ないからこそ、社内でも一目置かれます。

「英語は強いけれど、簿記は弱い」「簿記は得意だけれど、ITは苦手」という人が大半ではないでしょうか。この次のステップとして、中級資格に挑戦するとよいでしょう。

まずは、どれか1つでもいいので、始めてみましょう。挑戦の証である資格は「自信」という大きな資産になりますし、資格の勉強を通して新たな知識を得ることも、楽しいものです。(高島氏)