2020年1月27日8時時点に竹内典弘さんに直接聞いた現在の相場観とFXトレード戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

中国湖北省武漢で発生した新型肺炎の感染拡大から、先週の為替市場ではリスク回避の動きから、米ドル/円、クロス円に売りが集まった。週末にかけて売りはさらに強まり、米ドル/円は先週24日(金)には先週の安値109.18円まで下落した。

現在の為替相場の戦略やスタンス

週明けのオセアニア市場では、前週末比ではギャップダウン(下窓)で寄付き下げ幅を拡大、ここまで市場の動揺は収まる気配をみせていない。感染拡大を受け、今後の展開を占う上で参考となりそうなのが、2002年11月に初の感染が確認されたSARS(重症急性呼吸器症候群)、死者は774人、日経平均株価は翌年4月にかけて17.4%の下落、米ドル/円では約8円強の下落をみせた。中国経済はGDPの規模では当時とは比べ物にならない程拡大しており、感染の拡大は経済の押し下げ要因から、リスクオフの要因。ここからの戦略だが、今後の感染拡大の報道や、金融市場の反応次第を検証していくしかない。先週は週高値110.23円まで上伸する場面がみられた米ドル/円だが、110円の大台回復は当面厳しく、頭の重い展開は継続、戻りを丁寧に売る戦略に変化はない。ボラティリティから換算する今週のレンジは、米ドル/円で107.80~109.80円、ユーロ/米ドルで1.0950~1.1100ドル、ユーロ/円で118.50~121.00円を予想している。

竹内典弘
1990年、カナダ系の銀行へ入行し為替ディーラーとなる。HSBCでは米ドル/円のチーフトレーダーを務めるなど20年以上にわたって為替市場の第一線で活躍。現在は個人トレーダーとして自己資金を運用するほか、twitter(@yen20pl)や西原宏一さんのメルマガを通じて情報配信を行なう。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。