2020年1月29日13時過ぎに井口喜雄さんに直接聞いた現在の相場観とFXトレード戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

新型コロナウイルスは感染拡大に収束の兆しはなく、マーケットのリスクオフスタンスは変わらない。しかし、最悪の事態を想定した過度な警戒は幾分収まっており、マーケットの関心は徐々に明日30日(木)早朝4時00分に行われるFOMCに移りつつある。今回のFOMCでは政策金利の据え置きが見込まれているが、パウエルFRB議長の発言や金融政策の調整が実施されるのかが焦点となる。FRBが昨年10月から実施している月額600億ドル相当の米財務省短期証券の購入(いわゆるステルスQE)を巡って市場参加者は今年4月~6月までとされている終了時期を見極めたいムードが強い。実際、米財務省短期証券の購入開始後に米国株価は上昇しており、会見でパウエルFRB議長には鋭い質問が投げかけられると予想される。

現在の為替相場の戦略やスタンス

新型コロナウイルスは依然として先が見えず視界不良であることは間違いないが、怖くてロングできないといったフェーズは終わったようだ。当然ウイルス関連のヘッドラインに振らされる展開ではあるが、米ドル/円は今週つけた安値の108.70~108.80円付近が短期的なサポートと考えている。また、FOMCで注目される米財務省短期証券の購入終了時期だが、早期終了という事があれば米株価の暴落につながるため注意をしておかなければならない。ただし、パウエルFRB議長がここでマーケットを冷やしにかかるとは思えない。おそらく一昨年末のパウエルショック(タカ派発言で株価暴落)がトラウマになっているのだろうが、最近はマーケットの顔色をうかがいながら政策を決めているようにしか見えない。あまり荒れる展開にはならないと考えている。

井口喜雄
トレイダーズ証券市場部ディーリング課。認定テクニカルアナリスト。1998年より金融機関に従事し、ディーリング業務に携わる。2009年からみんなのFXに在籍し、ドル円や欧州主要通貨を主戦場にディーリング業務を行う。ファンダメンタルズからみた為替分析に精通してるほか、テクニカルを利用した短期予測にも定評がある。月刊 FX攻略.comで「現役為替ディーラーが本音で語る”Dealer’s EYE”」を連載中。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。