2020年3月19日10時半時点に神田卓也さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

新型コロナウイルスの感染拡大を巡り市場が大混乱に陥る中、安全資産とされる円よりも基軸通貨のドルが強く選好されている。こうした中、米ドル/円は本日19日(木)の東京市場で一時109.00円台に上伸して月初来高値を更新した。米連邦準備制度理事会(FRB)は連日で大量の資金供給オペを実施。日銀や欧州中銀(ECB)など他の中銀も協調してドル資金の供給に動いており、ドル調達不安は一時より和らいでいるはずだ。それでもドル買いが収束しないのは、株や原油などのリスク資産の下落に加え、安全資産の金や米国債までもが売られるパニック商状が続いているためだろう。金融市場のパニックは新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかからない事には収まりそうにない。パニック的なドル高の流れも簡単には収束しないと見ておくべきだろう。

現在の為替相場の戦略やスタンス

このところ、米国投資家が海外投資資金の引き上げに動いているためか、NY市場でドル高が進むケースが目立つ。米ドル/円は本日19日(木)中に110円に向けて続伸する可能性もありそうだ。一方で、ユーロ/米ドルはECBの緊急債券買入れプログラム(7500億ユーロ規模)の発動を受けて一時反発していたが早々に上げ幅を全て吐き出した。昨日18日(水)、35年ぶりの安値に沈んだ英ポンド/米ドルも反発力が弱い。こちらは続落を警戒すべきだろう。

神田卓也
株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役調査部長上席研究員。1987年福岡大学法学部卒業後、第一証券(株)(現三菱UFJモルガン・スタンレー証券株式会社)を経て、1991年(株)メイタン・トラディション入社。インターバンク市場にて、為替・資金・デリバティブ等の取引業務を担当し、国際金融市場に対する造詣を深める。2009年7月(株)外為どっとコム総合研究所入社。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。