2003年に設立されて以来着実にグローバルシェアを拡げ、近年では日本国内でも存在感を増している高級電気自動車専門ブランド、テスラ。世田谷区・港区の若手富裕層にはテスラを支持する人が多いことをご存じでしょうか。なぜこの層がテスラに魅力を感じるのか、その理由を探ってみましょう。
前年比5割増しの販売台数。Model X/Model S の価格はベンツのSクラス相当
これまで富裕層向けの高級車といえば、ポルシェやメルセデス・ベンツなどに代表される歴史あるブランドが中心でした。しかし、テスラの台頭がその構図を変化させていく可能性があります。
CNNによると、テスラの2019年度の出荷数は36万7,500台で前年から約5割伸びています。日本での販売台数は非公表となっていますが、関係者によると日本国内でもニーズが増加傾向にあることは間違いありません。
電気自動車に特化した「テスラ」はいくつかのモデルをリリースしています。そのうち「Model X(1,100万円または1,348万円)」と「Model S(1,035万円または1,281万円)※」の2車種が高価格帯モデルです。価格的には、メルセデス・ベンツならばSクラス相当といえるでしょう。
テスラが「若手富裕層」と親和性が高い理由とは
国内販売会社テスラジャパンは産経新聞の取材に対し、「若くてお金がある人は、テスラに目を向けてくれる人が多い(テスラのシニアマーケティングマネージャー談)」と答えています。ここでいう「若い」とは35歳からの世代を指しています。
テスラが「若手富裕層」に支持される理由については、いくつかのデータから推測できます。
JTB総合研究所が2019年12月に実施した富裕層調査によると、環境意識に関する項目である「過剰包装を断る」「プラスチックストローは出来る限り使わない」「電気自動車やハイブリッドを利用」のすべてにおいてYESと答えた富裕層は、一般層を上回っています。
また持続可能な社会をテーマにしたグローバルネットワーク『サステナブル・ブランド・ジャパン』は、ミレニアル世代(1981~1996年生まれ。上記「若手」に相当する世代)が気候変動や社会問題に高い関心を示していることに言及。
さらに、世界経済フォーラムの186ヵ国約3万1,500人のミレニアル世代への調査では、「環境保護のためなら、進んでライフスタイルを変えるか」との問いに、約8割が「変える」と回答しています。
以上のことから、富裕層、特に若い世代は環境保護への意識が高いことがわかります。電気自動車をリードしてきたテスラとの親和性は高いといえるのではないでしょうか。
エコロジーへの関心が高く、ラグジュアリーアイテムに対する感度が高いであろう若手富裕層や経営者にとって、テスラは支持するに値する新時代の魅力ある自動車だと考えられます。
時代を先取り、さらに進化するテスラの魅力と価値とは
テスラは「まるでスマホのような」とも喩えられます。ガソリン車と遜色ない素晴らしい加速力、きびきびとした走行性能、既存のコネクテッドカーのさらに先をゆく先進的なコンセプト。必要な性能を搭載しながらも、常に機能を見直し洗練させアップデートを積み重ねていくスタイルは、まさにスマホのバージョンアップと共通する発想といえるのではないでしょうか。
同時に、新時代の電気自動車でありながら古き良き時代の自動車を感じさせる存在感あるデザインもまた、テスラが多くの人を惹きつける魅力のひとつといえるでしょう。
「価値」を表すものは「価格の高さ」だけではありません。新時代の自動車を体現するかのようなテスラの「在り方」こそが、時代を先読みする力のある若手富裕層に支持される、いちばんの理由なのかもしれません。
「富裕層の乗る高級車といえば?」という問いかけに対し、歴史あるメーカーのブランド車とともにテスラの名がごく当たり前に挙げられる……そんな未来もひとつの可能性としてあり得るのではないでしょうか。(提供:Wealth Lounge)
※掲載価格は2020年2月時点のものです。
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