短期プライムレートは、「短プラ」とも呼ばれ、金融機関が優良企業向け(業績が良い、財務状況が良いなど、融資する上で問題がない企業)に対して、短期(1年以内の期間)で貸し出す時に適用する最優遇貸出金利(プライムレート)のことをいう。かつては、各銀行が公定歩合に連動した金利をもとに信用リスクの大きさに応じて上乗せ金利を付け加えて決めていたが、1989年以降は、公定歩合ではなく、譲渡性預金(CD)やコールなどの市中金利に連動して決めるようになった。そのため、本レートのことを、かつての短期プライムレートと区別して「新短期プライムレート(新短プラ)」と呼ぶこともある。一般に短期プライムレートは、全国的にはメガバンク(都市銀行)のレートが一つの基準となり、また各都道府県においては有力地銀のレートが一つの基準となる。また、各企業への短期の貸出金利(融資金利)については、このレートをもとに、信用リスク等の大きさに応じて上乗せ金利を付け加えて決められることになる。なお、短期プライムレートのヒストリカルデータは、日本銀行のウェブサイトで、時系列データ(金融経済統計)の中の「長・短期プライムレート(主要行)の推移」で見ることができる。