IT専門調査会社のIDC Japan株式会社は6日、国内金融IT市場の2014〜2018年の予測を発表した。
調査によると、2014年の国内経済は安定しているものの、国内金融IT市場は前年のIT支出拡大の反動から1兆8555億円で、前年比成長率はマイナス2.3%と予測される。
メガバンクや証券取引所などで大型案件が継続していて、新銀行やネット銀行、ネット証券では積極的なIT支出を行っている。しかし、それ以外の金融機関では2013年にシステムを刷新し、『Windows XP』のサポート終了に伴うPC更新需要の反動により、2014年は抑制傾向となっている。このため、今年の国内金融IT市場はマイナスになる見通しだ。
また、メガバンクや証券取引所、新銀行やネット銀行、ネット証券は前年に続いてプラス成長が見込める一方、他の業態はマイナス成長となる見込み。
今後、人口の減少や企業の流出が加速していく中でどのように国内で成長していくのかが大きな課題としてあげられる。特に地域経済は停滞傾向にあり、地方銀行や第二地方銀行、信用金庫や信用組合といった地域金融機関の2014年における成長率は低調なものとなる見込み。2015年もこの傾向は続いていくと睨んでいる。