「一億総活躍社会」の推進や多様化する働き方を受けて、さまざまな企業に広がりつつある「テレワーク」。ただ、遠隔地でコミュニケーションしなければならないなど、これまでの働き方と異なる部分も多く、スムーズに運用できていないところも少なくありません。大切なのは、あらかじめきちんと環境整備を進めていくことです。

そこで、テレワークを進めていくにあたって必要となるポイントを、とくに社員の“自宅環境”に絞り、普及に必要な要点について考えていきましょう。

なぜテレワークは失敗しやすいのか?

テレワーク
(画像=fizkes/Shutterstock.com)

政府主導でテレワークが推進されている状況を受け、「自社でもテレワークを積極的に活用しよう」と考えている企業は多いかと思います。
しかし、社内でテレワークを推進しているのにもかかわらず、なかなか浸透しないというケースも多いのではないでしょうか。それもそのはずで、これまで対面でのコミュニケーションが主流であった状況を一変させるには、それなりの工夫が必要です。やはり、呼びかけるだけでは不十分と言わざるを得ません。

では、どのような工夫が必要なのでしょうか。最も重要なのは、働く人々がその気になるための施策です。テレワークがなかなか浸透しない企業は、“働く人の視点”が不足している可能性があります。

事実、テレワークを実践するのは経営層というより、現場の社員でしょう。そうなると、実践する人たちをその気にさせられなければ、浸透しないのも当然です。具体的には、テレワークに必要な環境を整備することからはじめてみてはいかがでしょうか。

テレワークに必要な自宅の環境整備

テレワークを社内に広げるための環境整備として、大切なのは「会社以外での環境整備」です。テレワークの基本は、各社員が自宅やその他の場所、つまり会社以外のところで仕事をすることを前提にしています。そのため、いかに会社以外でスムーズに仕事できるかがポイントとなるのです。とくに意識したいのは以下の点です。

テレビ会議用の「カメラ&イヤホン」などのツール

テレワークを成功させるカギとなるのは、遠隔地で行うコミュニケーションです。たとえば、テレビ会議用の「カメラ」や「イヤホン」などのツールがきちんと整備されていなければ、お互いに対話ができません。
一方で、これらのツールを会社がきちんと提供していたり、あるいは一定の指標で揃えておいたりすれば、離れていても無理なく対話をスタートできるようになります。同時に、ビデオチャットに対応したネットサービスの選択も欠かせません。

長時間利用を前提にした「パソコン」などのインフラ

また、会社での仕事はもちろんのこと、自宅やその他の場所で行う仕事にも「パソコン」は欠かせません。ただ、セキュリティやスペックなどの問題もあるため、各自が自宅で使っているものをそのまま活用できるとは限りません。特殊なソフトを使用する場合はなおさらです。テレワークを着実に浸透させるには、仕事の“インフラ”となるパソコン環境を各自が用意できるよう、会社側としては配慮することが大切です。当然、長時間の利用が前提となります。

仕事に集中できる空間

さらに、自宅などのプライベート空間では仕事に集中しにくい場合もあります。とくに、社員個人にテレワークの実施を任せている場合、気が向いたときだけ自宅で仕事をすることとなり、環境整備が進みません。そうではなく、一定のルールに則ってテレワークを実施させ、自宅やその他の場に「仕事に集中できる空間」をつくってもらうことが大事です。テレワークの実施が当たり前になり、習慣化できれば、仕事空間の環境整備も進んでいくでしょう。

会社以外ならではの環境整備が大事

このように、テレワークの推進には環境整備が欠かせません。とくに、働く人の立場に立って「どうすれば会社以外でも仕事ができるか」「何が障害となっているのか」を考えることが大事です。環境整備を進め、会社も社員も問題なくテレワークに着手できる状況をつくりましょう。(提供:Dear Reicious Online


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