※本連載は日本でまだ翻訳されていない海外のビジネス書を紹介しています、書籍タイトルは著者による翻訳です

– 地球上には何本の木がある?
– なぜ老人は耳が大きいのか?
– 忙しい病院ほど生存率は高い?

一見突拍子もないようなこれらの問いに、明確に答えられる学問が存在している。

それが、この書籍で紹介されるアート、統計学である。

Art of Statistics『統計のアート』
デイビッド・スピーゲルホールター著
出版社:Pelican
発売日:2019年3月28日
ジャンル:ビジネス書

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書籍概要

統計学という言葉から、どのようなものを想像するだろうか。人口統計やアンケート調査、企業のマーケティングなど、巷には統計を利用して語られる情報が溢れている。

統計とは、データを元に様々な結論を導き出すことができる試みである。

この書籍では、統計学をベースに、「卵巣癌のスクリーニングは有益かどうか」といった現実的なトピックから、概念的な問題、ドラマチックなテーマについて言及している。

例えば、「タイタニック号の事故において最も幸運な乗客を決定するにはどうしたら良いか」「連続殺人犯のハロルド・シップマンが早期逮捕されていた可能性はあるのか」といった問いには、多くの人はどのように答えれば良いか首を捻ることだろう。

答えが知りたければ、この書籍を紐解くことをお勧めする。

驚くべき解決法と考え方、統計学の奥深さに度肝を抜かれることであろう。

この本をおすすめする読者層

統計は現代社会の生活に深く根づいている。気づくか気づかないかは別として、自分の生活と統計を完全に切り離すことができる人はほぼいないと言っても良い。

技術が革新的に成長している現代社会において、その存在感は日増しに増していくと考えられる。

統計を学ぶということは、世の中の本質に近づいて行くということである。

加えて、統計の顔をした偽情報や、印象操作のため調整された数値の嘘を見抜き、表向きの情報に騙されない力を身につけるということでもある。

日常生活をより良く行きたい人、情報が示す本当の意味を正しく理解したい人、あるいは、数値が見せてくれる驚くべきドラマをシンプルに楽しみたい人に、お勧めしたい一冊である。

著者について

ケンブリッジ大学数理科学センターの教授。Winton Center for Risk and Evidence Communicationの議長も務めている。様々なメディア出演経験もあり、手広く活躍している。