新電力会社「みんな電力株式会社」が、8月から自社で開発したブロックチェーン技術を他社向けに販売することを発表した。30日、日本経済新聞が報道した。

報道によるとブロックチェーン技術を使って情報を管理することで、生産者の情報や出荷記録の改ざんなどを防げるため、トレーサビリティー(生産履歴の追跡)を強化したい食品メーカーを中心に売り込む予定だという。

今後、食品の分野だけでなく、建築用木材の産地証明を行うシステムの販売も検討中だ。

ブロックチェーン
(画像=Shutterstock)

みんな電力株式会社は2011年に設立。2016年に「顔の見える化」をモットーに「発電者」と「生活者」をつなぐ電力小売りサービスを販売開始した。

同サービスでは、法人向けにブロックチェーン技術を使用した電力トラッキング(追跡)を運用。需要量と発電量を30分ごとにマッチングし「どの発電所からどれだけ電気を購入したか」を証明することで、不正防止と電力販売の効率化を可能にした。現在、約60社、約370契約において導入されている。

また同社は、再生可能エネルギーで作った電力を強みとし、現在はTBSホールディングスが子会社を通じ出資するほか、18年には丸井グループと資本業務提携している。

今回、みんな電力株式会社が自社開発のブロックチェーン技術を販売するのは、電力の小売り競争激化で安定した収益をあげることが厳しくなっている現状があるという。

その状況下で、ブロックチェーン技術の販売は、みんな電力株式会社の事業の拡大を狙い、電力販売以外の事業収益化の目的がある。

みんな電力株式会社は18年、ブロックチェーンを活用した電力取引・P2Pトレーサビリティシステム「ENECTION2.0」を業界に先駆け商用化し話題になった。

当初は「ネム」の技術を利用していたが、現在は「ステラ」のブロックチェーンを採用している。また、今後も需要に合ったブロックチェーンを適宜選択し採用していく予定だ。(提供:月刊暗号資産