融資を受けたい場合、金融機関に行って申請しても、審査が厳しくすぐに通らなかったり、減額されたりすることがあります。「会社の業績が良く、決算書も問題ないのになぜ通らないのだろう?」「自社ならば大丈夫ではないだろうか?」と思われる方もいるでしょう。

そのような場合は、融資を担当する金融機関との付き合い方に問題があるかもしれません。今回は、金融機関とどのような付き合い方をすればよいのか、大切になるポイントについて解説します。

いざというとき必要な金額が融資されない!?そうならないための融資との「付き合い方」

地元金融機関
(画像=takasu/stock.adobe.com)

融資が必要になり、いきなり銀行などに行ってお金を借りようと思っても、必要な金額が融資されないことがあります。いくら業績が良くても、まったく取引実績のない初めてのお客にお金を貸すことは、金融機関にとってリスクがあるからです。

決算書など表面上の内容が良く返済資力がありそうに見えても、数千万円、数億円の融資をして突然消えてしまう可能性もないとは言い切れません。金融機関も営利企業ですから、貸し倒れになり回収できないリスクを恐れるのは当然のことですね。

いざというときのために~日頃からの融資とのお付き合いとは?

多額の融資が必要になるときに、迅速に融資してもらうためには、日頃から融資を受けたい金融機関とのお付き合いが重要になります。

銀行の営業担当者にはノルマがあります。いざというときに必要な額の融資を受けるためには、借入の実績を複数回作ることが大切です。自己資金が十分にある場合でも、少額でいいので借り入れや借り換えをすると、ご自身の企業の借入実績、返済実績になります。

「お得意様」として認知されデータとして残っていれば、多額の融資も、多少無理をしてでも通してくれるということになります。

地域密着型の地元の地銀や信金から1行、それに加えて日本政策金融公庫と取引実績を作っておくと、緊急時に助けてもらえる可能性が高くなります。

地元2行となるべく複数回の融資実績を作り、担当者とも顔なじみになっておくことをおすすめします。

融資を受けすぎて不急の資金を借りるデメリットも?ご利用は計画的に!

融資実績を作ることは大切ですが、不要不急の借入をしてくださいということではありません。「自己資金でできそうだけどどうしようか」というときに少額の融資を受けるイメージでいてください。

お付き合いはとても大切ですが、営業から「すぐに借りてくれる」と思われると、必要のない融資を受けて、必要のない金利を払うことになりますので注意が必要です。

あくまで少額を定期的に借りるということがポイントになります。また、金融機関を頻繁に乗り換えると、信念のない優柔不断で簡単に取引先を変える人だと思われてしまいます。

簡単に取引先を変えそうな人は「優良顧客」ではありません。「細く長く裏切らない付き合い方」というのが、いざというときにサポートを受けるためには大切なことです。

融資の実績はコツコツと

融資と上手に付き合い、金融機関からサポートを受けるためには、日頃から少額の融資でいいので取引をして実績を作ることが大切です。無理のない範囲で、細く長い付き合いの実績ができれば、金融機関からの評価が良くなり、困ったときに助けてもらえます。距離感が難しいかもしれませんが、地元の金融機関と融資の実績を作ると、後々メリットがあります。

合わせて、みなさんが経理や会計を税理士や会計士にお願いする際には、彼らと銀行や信金とのパイプを確認しておきましょう。実は、税理士や会計士の中には金融機関とパイプを持つ人も多く、いざというときには融資の実績に加えて、プラスアルファの働きかけがあるかもしれません。税理士や会計士と金融機関とのお付き合いは加点要素として働きます。(提供:企業オーナーonline


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