読者のみなさんは「マテハン」をご存知だろうか? マテリアルハンドリングの略称で自動倉庫、コンベア、無人搬送機等を組み合わせ、工場や倉庫内の物流を自動化するシステムのことだ。このマテハンの分野で全世界の約20%のシェアを握るのが東証1部上場のダイフク <6383> である。

2008年9月のリーマン・ショックを契機に世界の多くの企業がグローバルサプライチェーンの形成、eコマースの推進、工場や配送の自動化を進める等の構造改革に取り組んできた。ダイフクはその構造改革に不可欠なインフラを提供することで成長、リーマン・ショック後の業績拡大を後ろ盾に株価は28.5倍になった。

今回の新型コロナ危機でもニューノーマル(新常態)への変化の胎動が各方面で始まっており、eコマース、グローバルサプライチェーンの再構築、5Gの普及による省人化等に向けた「マテハン需要」の増加が見込まれている。そうした中、ダイフクの株価は過去最高値を更新する場面も観測されている。

今回はダイフクの最新動向をリポートしよう。

リーマン・ショック後の構造変化に商機

ダイフク,株価
(画像=8x10 / pixta, ZUU online)

ダイフクの株価が1万520円と過去最高値を更新したのは7月10日のことだった。新型コロナ危機で3月13日に付けた年初来安値4670円から4カ月で2.3倍の上昇である。ちなみに、ダイフクがリーマン・ショック後の2010年に付けた安値は369円で今年7月10日の過去最高値(1万520円)までで28.5倍に跳ね上がった計算である。

リーマン・ショック後、世界の多くの企業が生き残りをかけた構造改革に取り組んできた。その一環として国境を超えたグローバルサプライチェーン化が加速、全世界に配送するインフラを構築した。このプロセスで重要な役割を果たしたのがダイフクのマテハンである。

リーマン・ショック後(2010年3月期)のダイフクの売上は1542億円、営業利益は0.8億円だった。それが2019年3月期には売上4594億円、営業利益546億円にまで成長している。売上は9年で3倍、営業利益は600倍、株価は28.5倍になったのである。

ダイフクのマテハン、全世界の20%のシェア

冒頭で述べた通り、ダイフクはマテハンの分野で全世界の約20%のシェアを握る企業だ。立体自動倉庫や保管・搬送システムのトップ企業であり、自動搬送装置から制御システムまでマテハンの川上から川下を手掛ける。クライアント・ニーズに応じた機械の設計やラインを柔軟に組み替えるカスタマイズ力に定評があり、高採算のメンテナンスも手掛けている。