2020年9月11日8時過ぎに西原宏一さんに直接聞いた最新の相場観と戦略をご覧下さい。(提供:羊飼いのFXブログ※チャート付き)

現在の為替相場の傾向や相場観

羊飼いのFX突撃取材
(画像=PIXTA)

昨日10日(木)のECBは、政策金利を据え置き。ラガルドECB総裁はユーロ圏の製造業改善が続いており、経済指標からは力強い回復が示唆されると指摘。しかし、それをふまえても、不透明感は高く、大規模な刺激策は必要だとコメント。加えて、総裁は「ユーロ高が物価への下押し圧力となる限りにおいて、そうした問題を注意深く監視する必要がある。この点については大々的に議論された」と語った。一方で、ECBは特定の為替水準を目標にすることはしないと繰り返し強調した。これがある意味「ユーロ高容認」とも取られかねないコメントとなり、ユーロ/米ドルは一時1.1917ドルまで上昇したが、1.1900ドル台が重く上げ渋り。

現在の為替相場の戦略やスタンス

英政権については、議会に提出した法案について、EUのバルニエ首席交渉官が今月末までに修正を求めたことを受け、合意なき離脱になる公算が一気に強まり英ポンド/米ドルは続落。ユーロ/英ポンドが値を伸ばすも、英ポンド/米ドルの下落に連れ、結局ユーロ/米ドルも1.1800ドル台前半に反落。昨日10日(木)はECBが注目された日だったが、終わってみればユーロ/米ドルはラフにいって1.1800~1.1900ドルのレンジでの乱高下となった。ユーロ/米ドルが乱高下する中、ポンドの重さが際立っていたという結果に。米国株が反落していることもあり、英ポンド/円も136.00円を割り込んでいる。英ポンド/米ドルの上値が重いことには変わりないが、高値からすでに700pips近く急落しているため、1.2000ドル超えをストップめどにユーロ/米ドルの戻り売りで臨みたい。

西原 宏一(にしはら こういち) 株式会社ダイヤモンド・フィナンシャル・リサーチ
青山学院大学卒業後、1985年に大手米系銀行のシティバンク東京支店へ入行。1996年まで同行に為替部門チーフトレーダーとして在籍。その後、活躍の場を海外へ移し、ドイツ銀行ロンドン支店でジャパンデスク・ヘッド、シンガポール開発銀行シンガポール本店でプロプライアタリー・ディーラー等を歴任した後、独立。ロンドン、シンガポール、香港など海外ヘッジファンドとの交流が深く、独自の情報網を持つ。ザイFX!にて「西原宏一のヘッジファンドの思惑」を連載中。

羊飼い(ひつじかい) FXトレーダー&ブロガー
羊飼いのFXブログ」の管理人。2001年からFXを開始。ブログで毎日注目材料や戦略を執筆配信中。トレードはスキャルがメインで超短期の相場観には自信あり。