経済全体の財やサービスの価格(物価)が継続的に上昇し、貨幣価値が下落する現象。インフレーションは発生原因や物価上昇速度によっていくつかのタイプに分類される。発生原因による分類としては、ディマンド・プル・インフレーション、コスト・プッシュ・インフレーションなどがあり、上昇速度による分類としては、クリーピング・インフレーション、ギャロッピング・インフレーション、ハイパー・インフレーションなどがある。一般的に、好景気でモノがよく売れて品不足にある状態であると言える。企業業績は上昇して、従業員の給与も上がるものの、給与の上昇が物価の上昇に追いつかないために家計を圧迫する結果となる。すなわち実質所得が低下するので、生活は苦しくなっていくと言える。特に経済的弱者(年金生活者)の生活は大きく影響を受ける。発生原因として、景気の過熱、財政支出の拡大、銀行の過剰な信用創造による過剰な貸付、輸出増加や賃金や原材料の価格の高騰による生産費用の増大などがある。対義語はデフレーションであり、これは継続的に物価水準が下落し、相対的に貨幣の価値が上昇する状態を指す。また、インフレと景気後退が同時に発生することをスタグフレーションという。