コンピューターシステムが、株価・出来高に応じて、自動的に株式売買注文のタイミングや数量を決めて注文を繰り返す取引。具体的には、自らの取引によって市場に影響が生ずる(株価の乱高下など)ことを防ぐために売買注文を分散したり、また株価が割安と判断したタイミングで自動的に買い注文を出したりする取引などがコンピューターにより行われている。利用については、投資家が発注時に証券会社が提供する複数の執行ストラテジー(アルゴリズム)から、自分に合うものを選択する方法が一般的である。
機関投資家の売買注文については、従来から証券会社の電子取引執行システムを活用したダイレクト・マーケット・アクセス(DMA)により、取引所に直接、注文を自動執行する仕組みもあるが、アルゴリズム取引は、より有利な価格で約定できるための証券会社独自のノウハウをプログラミングとして盛り込んでいるのが特徴である。この形式の取引は、当初は米国の機関投資家を中心に広まったが、現在では日本国内の機関投資家にも普及している。