毎日、目にする場所に絵画などのアートがあると、心も豊かになるもの。コロナ禍によって社会全体が閉塞感に覆われている昨今の状況では、その効果はなおさらのことでしょう。アートを飾るのに最もポピュラーな場所のひとつは「玄関」でしょう。「家を出る時に元気づけてくれる」「家に帰ってきた時に安心感を与えてくれる」など、玄関に飾られる理由はさまざまです。風水の観点から、「運気を呼び込む」という理由で飾っている方もいるかもしれません。
絵画やアートを飾るのに適した場所は、玄関に限らず、じつはたくさんあります。今回は、家のなかで絵を飾るのにおすすめの場所や、絵を飾るうえでの注意点を紹介します。
絵を生活空間に飾ると心が豊かになる
文化庁とアート東京がおよそ2万人を対象に実施したアンケート調査「日本のアート産業に関する市場調査 2019」によると、美術品を鑑賞することによるプラスの効果について、「リラックス・気分転換・ストレスの軽減」(64%)、「教養の習得」(59%)などの回答者の割合が高く、「日本・他国の文化の認識・理解」「創造力の養成」「自身の嗜好の認識・理解」なども半数の回答者が“効果がある”と考えている結果になりました。
心理的な充足感や芸術的素養の養成、アイデンティティの認識・確認など、アートは人々に幅広い効果をもたらしていることがわかります。
また、絵を生活空間に飾ると、対人コミュニケーションに寄与することもあります。たとえば、客人を自宅に招いた際、洗練された空間をつくっているとよい印象を与えられますし、話題の種になったり、絵画という共通の趣味を通してより深い付き合いに発展したり、といったことも考えられます。
アートを飾るおすすめの場所4選
そんなメリットを私たちに与えてくれるアートですが、「どこに飾ったらよいのだろうか」と頭を悩ませる方も多いと思います。小さめの絵や写真などを玄関のシューズボックスの上に置いている、という方もいるでしょう。ややもすると無難な印象もある玄関以外に、絵を飾ることを想定し、おすすめの場所を探してみましょう。
おすすめの場所1:リビング
リビングは日々の生活の中心となる場所。食事をとったり、テレビを見て語らいあったり、お客さんを招いて談笑したりと、家の中では最も会話が生まれる場所でもあります。そんなリビングは壁も広く、絵を飾るには最も条件のよい場所といえます。
壁が縦長のところには縦長の作品を、横長のところに飾るなら横長の作品を選んで縦横比を合わせるとバランスをとりやすいです。飾る高さは人間の目線の高さと合わせた140~150センチがおすすめです。ただし、壁一面を絵が占めると圧迫感がありますので、余白スペースを設けてバランスをとることも重要です。
おすすめの場所2:寝室
寝室は基本的に客人を招き入れる場所ではないため、他人の目を気にせず、より自分好みのテイストの絵画をセレクトできます。寝室は風水において特に重要な場所とされています。人生のおよそ3分の1の時間を過ごす場所だからです。
寝室はリラックスして心身を休める場所ですので、温かみがあって落ち着くような絵がおすすめです。また、風水的には寝室に水に関するものを置く・飾ることは基本的に避けたほうがよいとされています。風水を気にされる方は、水や海にちなんだ作品を選ばないよう注意しましょう。
おすすめの場所3:テレビ台の上
意外と物が散らかりがちなテレビ台の上ですが、絵画を飾ることによって「綺麗に片づけないと」という気持ちが働くため、実用的な理由からおすすめの場所です。絵画を引き立てるためにも、不必要な物を置いてしまうことを回避できます。
おすすめの場所4:階段の壁
自宅が複数階建ての方は、階段の壁を活用することもおすすめです。たとえば、一段一段上っていくにつれて、違う絵画を目にするように配置したり、何らかのメッセージ性や統一性を持ってそれらの絵画を配置したりすれば、なお洗練された空間を演出できるでしょう。このような飾り方は海外でもよく使われる手法です。
絵を飾るときには保管方法に注意
ここまで絵画を飾るのにおすすめの場所をご紹介してきましたが、飾る場所を検討する際に、忘れてはいけない留意点があります。それは絵をより長く楽しむための保管方法であり、具体的には次の3つに気をつけるとよいでしょう。
注意点1:紫外線の当たらない場所に飾る
紫外線は、画材によっては絵画に劣化や色あせをもたらす大敵です。日の当たる場所に飾るのは避けましょう。
注意点2:湿度に気を付ける
湿気も絵画にカビなどの劣化をもたらす大敵です。特に日本は湿度が高いため注意が必要です。日本画は55%前後、油画は50%前後の湿度が適度といわれています。風通しの良い場所を選んだり、除湿したりなどして、しっかりと湿度を管理しましょう。
注意点3:照明の使い方に気をつける
絵を飾るに際し、スポットライトを当てるなど照明をうまく活用できれば、見映えもグンとアップします。ただし、その場合も紫外線には要注意です。ランプや蛍光灯からも微量の紫外線が放出されているのです。絵の劣化に細心の注意を払うためには、紫外線を出さないLEDライトがおすすめです。
まずは小さく、手ごろな作価格の品から
いかがだったでしょうか。部屋の雰囲気やインテリアの色、置く場所などいろいろと考えて絵を選ぶのも楽しいものです。日常生活のふとした瞬間に絵を目にすることで、心理的に良い効果が得られます。もし絵画の購入にハードルを感じているのであれば、まずは小さく、手ごろなものからはじめてみるといいでしょう。(提供:JPRIME)
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