「お金に働いてもらって、経済的自由を手に入れたい」こんな目標を持つビジネスパーソンが増えています。「お金に働いてもらう」とは、資金を投資に回して不労所得を得ることです。できる限り、自動的かつ長期的にリターンを得られる仕組みをつくるのが理想です。しかし実際には投資で資産を減らすケースも……ここでは、投資で失敗しないためのルールをお伝えします。

投資によって資産を減らす人が大勢いる現実

お金に働いてもらう仕組みづくり 資産を本気で増やしたいなら守るべき5つのル−ル
(画像=md3d/stock.adobe.com)

「お金に働いてもらおう!」という思いから投資をはじめる人が増えています。一方、お金を増やすはずが、投資に失敗して資産を減らしてしまう人も大勢います。例えば、日本経済新聞の個人投資家を対象にした調査では、株式投資をしている人のうち、収支がプラスの割合は全体の55%にとどまります。

お金に働いてもらう仕組みづくり 資産を本気で増やしたいなら守るべき5つのル−ル
出典:日本経済新聞 2020年6月18日付

しかも、上記の結果は比較的マーケットが安定していた2019年のもので、コロナ禍の2020年1〜3月では収支がプラスの投資家の割合は全体の24%しかいません。もし、年単位の長期的な不景気になれば、大半の投資家は損失をこうむることでしょう。

お金に働いてもらう仕組みづくり 資産を本気で増やしたいなら守るべき5つのル−ル
出典:同上

投資をすることで逆に損をするリスクがあるのは、株式投資に限りません。投資信託や不動産投資などほかの投資でも同様です。やみくもに投資をしても思い描いたような成果はあがらないのです。

お金に働いてもらうには、不景気・好景気に関係なく、長期的かつ安定的にリターンを得続ける仕組みが必要です。そして、お金に働いてもらう仕組みをつくるのに成功した人たちには、(全員でないにしろ)共通点があります。これをまとめたのが下記の5つのルールです。

お金に働いてもらう仕組みづくりに欠かせない5つのルール

ルール1:インカムゲインを重視する

お金に働いてもらう仕組みづくりを進めるためには、「キャピタルゲイン」だけにとらわれず、「インカムゲイン」に意識を向けることも欠かせません。

キャピタルゲインとは、所有する投資商品を売却したときに得られる値上がり益のことです。株や不動産の売却差益が該当します。一方、インカムゲインとは投資商品を所有していることで得られる利益のことです。金利・分配金・配当金などがあてはまります。太陽光発電投資の売電によるリターンもインカムゲインです。

「投資で大儲けをしたい」という考え方の場合はキャピタルゲインだけに意識が向きがちですが、お金を生む仕組みづくりを進めるのであればインカムゲインに着目するのがポイントです。なぜならインカムゲインを長期的に得ることがまさに「お金に働いてもらうこと」だからです。

ルール2:複利をベースに考える

「複利で考えること」これは投資の教科書的なコンテンツ(本・記事・動画など)で必ずいわれることです。しかし、実際には目先の利益に目を奪われてしまう人が少なくありません。複利とは投資商品を保有することで得た金利・分配金・配当金などを、再び投資に回してリターンを膨らませることです。

複利で考えられない理由はいくつかありますが、代表的なものは「手元資金が少ないから短期で大儲けをしなければならない」といったものです。しかし、これは思い込みです。現時点では手元の資産が少なくても、コツコツ積み立てて運用していけば、複利効果で将来的に大きなリターンを得られる確率が高まります。

この複利の効果はシミュレーターなどを使って「複利を視覚化」してみると実感しやすくなります。例えば、毎月5万円を10年間に渡って年率3%で運用していくと約100万円のリターンを得られます。

お金に働いてもらう仕組みづくり 資産を本気で増やしたいなら守るべき5つのル−ル
出典:金融庁「資産運用シミュレーション」

ルール3:資産分散を実践する

資産分散は、分散投資の手法のひとつです。いくつかの種類の投資商品を持つことで、そのうちの一部で損失が発生してもほかの種類でカバーできるという考え方です。分散投資も投資の基本で必ず出てくるテーマですが、意味を勘違いしている人も少なくありません。

よくある勘違いが、同じ種類(アセットクラス)の投資商品を複数もっているから資産分散ができているというものです。例えば、不動産投資で東京・大阪・博多などに物件を所有していているから資産分散できているといった勘違いです。

このケースではエリアを分散させているだけで、資産分散にはなりません。不動産投資と別の種類を組み合わせることで、はじめて資産分散ができていることになるのです。とくに値動きの違う種類の資産を組み合わせるとリスクヘッジになります。一例では、株式が値下がりする局面では債権が値上がりする傾向があるため、両者を組み合わせると資産分散の効果が高いといわれます。

※ただし、1種類のアセットクラスだけで「お金に働いてもらうこと」を実践する投資家も多数います。

ルール4:「時間分散」と「機会分散」

分散投資の手法にはこのほか「時間分散(長期投資)」と「機会分散(ドルコスト平均edit法)」もあります。長期的に安定したリターンを得ている人の多くが、これらを実践する大切さを説いています。

「時間分散(長期投資)」とは、投資を長いタームで考えることです。短期でまとまった利益を上げなければと考えるとハイリスクハイリターンな投資商品を選択するしかありませんが、長期で考えればローリスクローリターンの投資商品で大丈夫と考えられます。

もうひとつの「機会の分散(ドルコスト平均edit法)」とは、価格が変動する投資商品を一定額で長期間買い続ける方法です。値上がりしたときは少ない量を購入、値下がりしたときはたくさんの量を購入できるため、ならしてみると平均的な価格で購入できたことになります。

ルール5:手元資金にレバレッジをかける

手元にある現金をそのまま投資して増やそうとしていないでしょうか?「お金に働いてもらいたい」と考えるのであれば、手元資金にレバレッジをかけて投資をするのが賢明です。

たとえば、毎月1万円を10年間、年率3パーセントで積立運用してもリターンは約20万円にしかなりません。これに対して、同じ年率と期間でも毎月10万円を積立運用すればリターンは約200万円になります。つまり、投資金額が多くなるほど、大きなリターンを生み出しやすいのです。

投資資金にレバレッジをかける方法としては、「株式投資の信用取引」や「不動産投資や太陽光発電投資の金融機関の借り入れ」があります。前者は、証券会社などに預けた資金の約3倍まで株式が買い付けられるものです。後者は、会社員の信用力や物件の担保力・収益力などによって収益物件や設備の購入代金をローンでまかなうものです。

ただし、「株式投資の信用取引」はハイリスクハイリターン、「不動産投資や太陽光発電投資」はミドルリスクミドルリターンeditという違いがあります。お金に稼いでもらうという観点からいえば、選択すべきは後者となります。

「お金に働いてもらう仕組み」に合う投資商品とは?

ここでは「お金に働いてもらう仕組みづくりに欠かせないルール」をテーマにお話してきました。このルールから、投資商品を選ぶときのポイントを抜き出すと次の3つに集約されます。

  1. インカムゲインを得られること
  2. 複利をかけやすいこと
  3. レバレッジをかけやすいこと

上記のうち、1と2の条件を満たす投資商品は「投資信託(インデックスファンド)」と「債権投資」などです。そして、3つの条件すべてを満たす投資商品は「不動産投資」と「太陽光発電投資」などです。つまり、これらが「お金に働いてもらう」向きの投資商品といえます。

ただルールのなかでも触れましたが、資産分散の観点も大切です。いくつもの投資商品を組み合わせることでお金に働いてもらう仕組みがつくりやすくなるのです。

とはいえ、これから投資をはじめる人は、複数の投資商品を一気に購入するのは難しいのが現実です。そのため、まずはひとつ、気になる投資を実践してみてください。それがある程度軌道に乗ったら、次の投資商品を追加するというやり方でアセットクラスを増やしていきましょう。(提供:Renergy Online


【オススメ記事 Renergy Online】
太陽光発電投資の利回りとリスク対策、メリット、儲かる仕組みを解説
セブン-イレブン、スタバなど企業の紙ストロー導入が意味するもの
Googleが取り組む再生可能エネルギー対策とは
RE100とは?Apple、Google、IKEAなど世界的企業が参画する理由と実例
ESG投資とは?注目される理由と太陽光発電投資との関係性