JALカードのゴールドカードは種類が多く、どれを選んだらいいかつい迷ってしまう。ここでは各種JALゴールドカードのサービスや特典を比較。一般カードとの獲得マイル数の比較も行い、どのカードを選べばいいか分かりやすく解説する。

1,「JAL CLUB-Aゴールドカード」の3つのポイント

JALゴールドカード
(画像=PIXTA)

JALカードの「JAL CLUB-Aゴールドカード」はクレジット利用で効率よくマイルをためられるカードだ。このクレジットカードの特徴としてまず次の3つを挙げておく。

・JALマイルが効率よくたまる
・空港ラウンジサービス&JALグループの優遇・優待が充実
・高額補償の旅行傷害保険

航空会社らしいメリットを満載したこのカードの詳細を見ていこう。

2,基本スペックと審査基準――ゴールドカードとしては少し高めの審査基準

マイル還元率の詳細やメリット・デメリットを見ていく前に、「JAL CLUB-Aゴールドカード」の基本スペックと審査基準を紹介しよう。

JAL CLUB-Aゴールドカードの基本スペック

国際ブランド VISA
MasterCard
JCB
アメリカン・エキスプレス
ダイナースクラブ
年会費 *JCB・VISA・MasterCard
1万7,600円(税込)/家族会員8,800円(税込)
*アメックス
2万900円(税込)/家族会員8,800円(税込)
*ダイナースクラブ
3万800円(税込)/家族会員9,900円(税込)
マイレージサービス JALマイル
通常マイル還元率 1%
空港ラウンジサービス 国内28空港
(ダイナースクラブは国内32空港)+ハワイ・ホノルル
※ダイナースクラブのみ海外1,000ヵ所以上の
ラウンジが年間10回まで無料
付帯保険 海外旅行傷害保険(自動付帯)
国内旅行傷害保険(自動付帯)
海外航空便遅延お見舞金制度(自動付帯)
国内・海外航空機遅延保険
(JAL・JCBカード、JALカード OPクレジットのみ・自動付帯)
ショッピング保険
JALカードゴルファー保険(自動付帯)
追加カード 家族カード ETCカード
電子マネー 【別途カード発行必要】
WAON
QUICPay
【おサイフケータイ経由】
WAON
QUICPay
【Apple Pay(JCBのみ対応)】
QUICPay
(※JALカードのホームページを元に筆者作成)

なお、「JAL CLUB-Aゴールドカード」には次のように、国際ブランドや提携先の異なる8種がある。

カード名 国際ブランド
JAL・Mastercard MasterCard
JAL・Visaカード VISA
JAL・JCBカード
(ディズニーデザインを含む)
JCB
JALカードSuica JCB
JALカードTOKYU POINT ClubQ VISA/MasterCard
JALカードOPクレジット JCB
JALダイナースカード ダイナースクラブ
JALアメリカン・エキスプレス・カード アメリカン・エキスプレス
(※JALカードのホームページを元に筆者作成)

いずれのカードもクレジット利用により直接マイルが付与される仕組みとなっている他、鉄道会社提携カードでは陸上移動でもマイルをためたり、あるいはためたポイントをマイルに交換できたりする。

「JAL CLUB-Aゴールドカード」の審査基準

公式サイトには、このカードの申し込み資格として次のように記されている。

カード名 申し込み資格
JAL・Mastercard
JAL・Visaカード
JALカードTOKYU POINT ClubQ
20歳以上で、一定以上の勤続年数・
営業歴と安定収入のある方
(学生を除く)
JAL・JCBカード
JALカード OPクレジット
20歳以上で、ご本人に安定した継続収入のある方
(学生を除く)
JALカードSuica 20歳以上で、ご本人に安定した継続収入のある方
(学生を除く)
JALダイナースカード 原則として27歳以上で、ご本人に安定した継続収入のある方
(学生を除く)
JALアメリカン・エキスプレス・カード 原則として20歳以上で、ご本人に安定した収入のある方
(学生を除く)
(※JALカードのホームページを元に筆者作成)

見て分かるように、「JALダイナースカード」を除くとほぼ同じ条件といっていいだろう。

口コミ情報から推測すると、勤続年数3年以上、年収400万円以上で審査通過の可能性があるようだ。ただし、「JALダイナースカード」では年収500万円以上ある方が望ましい。いずれもゴールドカードは少し高めの審査基準といえる。

3,「JAL CLUB-Aゴールドカード」のマイル還元率・獲得数アップの方法

このカードにはマイレージカード機能もあり、フライトマイルがたまる他、「ショッピングマイル」としてカードショッピングでも直接マイルがたまる。ここで、マイルのたまり方を紹介しよう。

ショッピングマイル・プレミアム適用によりマイル還元率1%に

通常、JALカードではクレジット利用200円につき1マイルが付与される。ただし、このカードではマイルが2倍たまる「ショッピングマイル・プレミアム」(通常年会費:税込3,300円)に無料で自動入会となるため、クレジット利用100円につき1マイルの付与となる。マイル還元率は1%だ。

JALグループ便搭乗でボーナスマイル付与

カード入会後、マイル積算対象運賃でJALグループ便に搭乗するとボーナスマイルを獲得できる。これは家族会員にも適用。各ボーナスマイルの内容は次のようになる。

ボーナスポイント名 付与条件 付与マイル数
入会搭乗ボーナス 入会後初めての搭乗時にプレゼント
(1回のみ)
5,000マイル
毎年初回搭乗ボーナス 入会搭乗ボーナス獲得年の翌年以降、
毎年最初の搭乗時にプレゼント
2,000マイル
搭乗ごとのボーナス 搭乗ごとに付与 フライトマイルに25%プラス
(※JALカードのホームページを元に筆者作成)

JALカード特約店でマイル還元率2%

「JALカード特約店」では通常の2倍のマイルを獲得できる。さらに、「ショッピングマイル・プレミアム」に自動入会となるこのカードでは合計で4倍、2%のマイル還元率となる。

特約店はJALグループの他、イオンやファミリーマート、大丸・松坂屋、ロイヤルホスト、レンタカー各社、紀伊國屋書店、ディノス、コナカ、マツモトキヨシ、スターバックス、ENEOSなど、さまざまなジャンルに多数存在する。

JALグループのマイル還元率が3%になるアドオンマイル(アメリカン・エキスプレス)

アメリカン・エキスプレスの「JAL CLUB-Aゴールドカード」は、JALグループ各サービス(JALグループ航空券・JAL機内販売・ツアー商品・JAL通販など)の利用時に「アドオンマイル」として通常のショッピングマイルに加えて100円につき1マイルが付与される。ツアー商品以外はJALカード特約店に対するマイル2倍も適用されるため、合わせてマイル還元率3%となる。

これらのことから、JALグループの利用が多い人ほどマイルがたまりやすいカードといえるだろう。

4,獲得マイルシミュレーション

一つの目安として、年間クレジット利用金額ごとの獲得マイル数のシミュレーションをしてみよう。なお、先に触れたようにアメリカン・エキスプレスだけが「アドオンマイル」の適用となるので、ここではそれ以外のカードのシミュレーションとする。

年間クレジット利用金額別の獲得マイル数(年額の10%がJAL航空券の場合)

このカードを利用する人はJAL航空便をよく利用していると考え、年間利用金額の10%をJAL航空券購入に使ったケースでシミュレーションをする。なお、入会2年目以降を想定し、フライトマイルや搭乗ごとのボーナスマイルは計算に入れない。

年間クレジット
利用金額
通常
ショッピングマイル
マイル倍付け部分
(JALカード特約店)
毎回初回搭乗
ボーナスマイル
合計獲得マイル
200万円 2万マイル 2,000マイル 2,000マイル 2万4,000マイル
300万円 3万マイル 3,000マイル 3万5,000マイル
400万円 4万マイル 4,000マイル 4万6,000マイル
500万円 5万マイル 5,000マイル 5万7,000マイル
600万円 6万マイル 6,000マイル 6万8,000マイル
700万円 7万マイル 7,000マイル 7万9,000マイル
(※JALのホームページを元に筆者作成)

特典航空券獲得に必要なマイル数

ためたマイルは特典航空券へ交換する人がほとんどだろう。そこで参考までに、航空券に交換するために必要なマイル数を紹介しておく。

なお、国内線の「クラスJ」(普通席のワンランク上の座席)の特典航空券は、ここに記した金額に、片道・1名につき2,000マイルを追加すると交換できる。

路線 必要マイル数(通常)
大阪、名古屋、秋田、
花巻、仙台、山形、小松
1万2,000マイル
札幌、福岡、沖縄(那覇)、
女満別、旭川、釧路、
帯広、函館、青森、
三沢、南紀白浜、岡山、
出雲、広島、山口宇部、徳島、
高松、高知、
松山、北九州、大分、
長崎、熊本、宮崎、
鹿児島、奄美大島
1万5,000マイル
久米島、宮古、石垣 2万マイル
(※JALのホームページを元に筆者作成)

一方、国際線は、次に挙げる基本マイル数が特典航空券に交換できる最小単位となる。時期によってはこの3〜6倍ほどのマイル数が必要となる。

路線 基本マイル数
ソウル、プサン 7,500マイル
高雄 8,500マイル
ウラジオストク 9,000マイル
広州、上海、大連、
天津、北京、香港、
台北、グアム、マニラ
1万マイル
モスクワ 1万7,500マイル
シンガポール 1万2,000マイル
ホーチミンシティ、ハノイ 1万3,000マイル
バンコク 1万3,500マイル/1万7,500マイル
クアラルンプール 1万4,500マイル
ジャカルタ 1万5,500マイル
デリー、ベンガルール 1万7,500マイル
シドニー 1万8,000マイル
メルボルン、コナ、ホノルル 2万マイル
ロンドン 2万2,500マイル/2万6,000マイル
フランクフルト 2万3,000マイル
ヘルシンキ 2万3,500マイル
北米 2万5,000マイル
パリ 2万6,000マイル
(※JALのホームページを元に筆者作成)

先ほどのシミュレーションでは年間利用金額が200万円の場合、2万4,000マイル獲得となるので、その獲得マイルにより東京-石垣間の往復特典航空券に交換してもまだ余りが出ることになる。また、年間300万円利用ならシドニーへの往復特典航空券にもう少しで手が届く。

年間カード利用額が多く、かつJALグルーブ便の利用も少なくないなら、マイル還元率の点で年会費以上のお得があるといっていいだろう。

5,ゴールドカードとどちらがお得?損益分岐点を計算

では、JALカードの一般カード(普通カード)と比較した場合、マイル還元率の点ではどちらがお得なのか? まず、2つのカードのスペックを比較してみよう。

JAL CLUB-Aゴールドカード JAL 普通カード
年会費(税込) 1万7,600円
(JCB・VISA・MasterCard)
2万900円(アメックス)
3万800円(ダイナースクラブ)
2,200円
(JCB・VISA・MasterCard)
6,600円(アメックス)
※初年度無料
入会搭乗ボーナス 5,000マイル 1,000マイル
毎年初回搭乗ボーナス 2,000マイル 1,000マイル
搭乗ごとのボーナス +25% 10%
マイル還元率
(クレジット利用)
1%
※ショッピングマイル・
プレミアム自動入会
0.5%
JALグループ利用時
マイル還元率(ツアー)
1%
(アメックスのみ2%)
0.5%
JALグループ利用時
マイル還元率
(航空券・機内販売・通信販売)
2%(アメックスのみ3%) 1%
空港ラウンジ 国内28空港+ハワイ・ホノルル
(JCB・VISA・MasterCard・アメックス)
国内32空港+ハワイ・ホノルル
(ダイナースクラブ) 海外1,000ヵ所の空港
(ダイナースクラブ・年間10回まで無料) ラウンジ・キー
(JCB・世界1,100ヵ所・1回32米ドル必要)
国内28空港+ハワイ・ホノルル
(アメックスのみ)
(※JALカードのホームページを元に筆者作成)

では、年会費と獲得マイル数から、一般カードよりもゴールドカードがお得になる損益分岐点を試算しよう。年会費は国際ブランドによって異なるが、ここではアメックスとダイナースクラブ以外のカードの年会費で比較する。

損益分岐点の考え方

一般カードとゴールドカードの年会費の差額は1万5,400円だ。一般的に1マイルは2円相当の価値があるとされることから、この差額は7,700マイル相当と見なせる。

また、一般カードに年会費3,300円(税込)の「ショッピングマイル・プレミアム」をプラスしたケースで考えると差額は1万2,100円となり、この場合は6,050マイル相当と見なせる。

このことから、一般カードよりもゴールドカードが7,700マイル、あるいは6,050マイル以上多くマイルを獲得できる年間カード利用額を損益分岐点と見なせばいいことになる。

シミュレーション条件と算出結果

シミュレーションの条件は先のように、年間カード利用額の10%をJALグループ航空券に使うケースで考えよう。なお、ボーナスマイルの計算の都合上、入会2年目以降とする。また、フライトマイルとそのボーナスマイルは考慮しない。

・「ショッピングマイル・プレミアム」に入会しないケース

年間カード利用額の1割がJALグループ航空券購入で、残り9割が通常のクレジット利用と考えた場合、年間の平均マイル還元率は一般カードで0.55%、ゴールドカードで1.1%だ。そこで、その差0.55%分の獲得マイル数が、年会費の差額をマイルに換算した7,700マイルから毎年初回搭乗ボーナスの差1,000マイルを引いた6,700マイルを超える年間カード利用額を損益分岐点と考えればよい。

このシミュレーションの条件では、年間約122万円以上のカード利用、うち10%に当たる約12万円以上がJALグループ航空券購入の場合に、一般カードよりもゴールドカードがより多くのマイルを獲得できることになる。

・「ショッピングマイル・プレミアム」に入会するケース

一方、「ショッピングマイル・プレミアム」に入会した場合は、一般カードもゴールドカードも獲得マイル数は同じだ。「ショッピングマイル・プレミアム」の年会費も算入した年会費の差額をマイルに換算すると6,050マイル、毎年初回搭乗ボーナスの差1,000マイルを引くと5,050マイルとなるが、ゴールドカードがそれを超えて多くマイルを獲得することはないので、このケースでは年間カード利用額にかかわらず一般カードがお得になる。

・「ショッピングマイル・プレミアム」に入会するケース、しないケースを比較

一般カードで「ショッピングマイル・プレミアム」に入会するケースとしないケースも比較しておこう。年間の平均マイル還元率は入会なしで0.55%、入会ありで1.1%だ。そこで、その差0.55%分の獲得マイル数が、「ショッピングマイル・プレミアム」の年会費3,300円(税込)をマイル換算した1,650マイルよりも多くなるところが、この比較における損益分岐点となる。

ここでのシミュレーションの条件では、年間30万円以上のカード利用、うち10%に当たる3万円以上がJALグループ航空券購入の場合に、「ショッピングマイル・プレミアム」に入会した方がより多くマイルを獲得できることになる。

シミュレーションの結論

実際には、JALカード特約店の利用なども獲得マイル数を大きく左右する、ただ、ここでのシミュレーションも目安としては十分参考になるだろう。

結論としては、獲得マイルの観点でいうと、年間30万円(うち3万円がJAL航空券購入分)以上のカード利用がある場合は、一般カードに「ショッピングマイル・プレミアム」を追加した方がお得である一方、ゴールドカードがそれ以上にお得になることはない。

「ショッピングマイル・プレミアム」に入会しないケースでは、年間約122万円以上のカード利用(うち約12万円以上がJALグループ航空券購入)がある場合に、一般カードよりもゴールドカードがより多くのマイルを獲得できることになるが、そもそも、それだけの利用があるなら一般カード「ショッピングマイル・プレミアム」を追加した方が結局お得なので、ゴールドカードがお得のケースはないことになる。

ただし、「JAL CLUB-Aゴールドカード」では、高額補償の付帯保険や空港ラウンジサービスなどが提供されるので、獲得マイルだけで判断するのではなく、そうしたことも含めて検討したい。

6,4つのメリット――空港ラウンジサービス、JALの優遇・優待、高額の付帯保険、提携ブランドのサービス

「JAL CLUB-Aゴールドカード」のマイル関連以外のメリットは次の通りだ。

メリット1,空港ラウンジを無料で利用可能 一部カードでは海外空港ラウンジも

空港ラウンジサービスとして、国内主要28空港(「JALダイナースカード」は32空港)とハワイ・ホノルルの空港ラウンジを無料で利用可能。ただし、このカードではJAL運営の空港ラウンジ(サクララウンジなど)は利用できない。

なお、「JALダイナースカード」では、1,000ヵ所以上の海外空港ラウンジを年間10回まで無料で利用可能。「JAL・JCBカード」では「ラウンジ・キー」のサービスにより世界1,100ヵ所以上の空港ラウンジを1回32米ドルで利用できる。

国内空港のリストは次の通りだ。

利用できる国内空港ラウンジ(「JALダイナースカード」以外)

成田国際空港 羽田空港 関西国際空港 伊丹空港
新千歳空港 函館空港 青森空港 秋田空港
仙台空港 新潟空港 中部国際空港 富山空港
小松空港 神戸空港 岡山空港 広島空港
米子空港 山口宇部空港 高松空港 徳島空港
松山空港 福岡空港 北九州空港 長崎空港
大分空港 熊本空港 鹿児島空港 那覇空港
(※JALカードのホームページを元に筆者作成)

利用できる国内空港ラウンジ(「JALダイナースカード」のみ)

成田国際空港 羽田空港 関西国際空港 伊丹空港
新千歳空港 旭川空港 函館空港 青森空港
秋田空港 仙台空港 新潟空港 中部国際空港
静岡空港 富山空港 小松空港 神戸空港
岡山空港 広島空港 米子空港 出雲空港
山口宇部空港 高松空港 徳島空港 松山空港
福岡空港 北九州空港 長崎空港 大分空港
熊本空港 宮崎空港 鹿児島空港 那覇空港
(※JALカードのホームページを元に筆者作成)

年会費が高額な「JALダイナースカード」を除けば、ゴールドカードは平均的なサービスといっていいが、それでもメリットであることには違いない。十分評価できるポイントといっていいだろう。

メリット2,空港や機内でJALグループの優遇・優待を受けられる

JALグループで次の優遇サービスや優待が提供される。

優遇・優待の名称 優遇・優待の内容
JALビジネスクラス・
チェックインカウンター
エコノミークラス、あるいは特典航空券で
JAL国際線に搭乗の際、ビジネスクラスの
チェックインカウンターを利用可能
JAL/JTA機内販売割引 10%割引、マイル還元率2%が適用。
国際線ではさらに「国際線機内販売マイル」として
100円につき1マイルが加算
空港店舗・免税店での割引 国内空港店舗や成田国際空港内の免税店で割引が適用。
BLUE SKY5%オフ、コーラルウェイ10%オフ、
アプローズ5%オフ、空港免税店10%オフなど
ホテルニッコー &
JALシティの割引・特典
1泊あたり200〜2,000マイルが付与される。
さらにアーリーチェックインやレイトチェックアウト、
ホテル指定のレストラン・バーなどで5%オフ、
個室無料利用なども提供される
JALパックツアー割引 国内ツアーが5%オフ、
海外ツアーが3%オフに
JALビジネスきっぷ 当日の予約・変更が可能な航空券を購入可能。
区間マイルは普通運賃と同様100%付与となる
(※JALカードのホームページを元に筆者作成)

これらの優遇・優待はいずれも、JALグループをよく利用する人にはメリットとなる。JALのヘビーユーザーほどお得に利用できるはずだ。

メリット3,最高1億円の海外旅行傷害保険が付帯

このカードの旅行傷害保険はカード種別によって補償内容が異なる。

まず、海外旅行傷害保険では「JAL・JCBカード」「JALカード OPクレジット」「JALダイナースカード」が最高補償金額1億円となり、それ以外は最高5,000万円。家族カードを持たない家族にも補償が適用される家族特約は「JALダイナースカード」以外に付くが、「JAL・JCBカード」「JALカード OPクレジット」では、生計をともにする19歳の子だけが対象となるので注意が必要だ。

カード種別ごとの補償内容を一覧にしたので参考にしてほしい。

JAL・JCBカード
JALカード OPクレジット
JAL・Mastercard、JAL・Visaカード
JALカード TOKYU POINT ClubQ
JALカードSuica JAL アメリカン・エキスプレス・カード JALダイナースカード
※家族特約なし
傷害死亡 最高1億円
(自動付帯分5,000万円+
利用付帯分5,000万円)
※家族特約対象者1,000万円
5,000万円
※家族特約対象者1,000万円
最高1億円
(自動付帯分5,000万円+
利用付帯分5,000万円)
傷害後遺障害 最高1億円
(自動付帯分5,000万円+
利用付帯分5,000万円)
※家族特約対象者最高1,000万円
200万〜5,000万円
※家族特約対象者40万〜1,000万円
150万〜5,000万円
※家族特約対象者30万〜1,000万円
最高1億円
(自動付帯分5,000万円+
利用付帯分5,000万円)
傷害治療費用
(1事故の限度額)
300万円
※家族特約対象者200万円
150万円
※家族特約対象者も同条件
200万円
※家族特約対象者も同条件
300万円
疾病治療費用
(1事故の限度額)
300万円
※家族特約対象者200万円
150万円
※家族特約対象者も同条件
200万円
※家族特約対象者も同条件
300万円
賠償責任
(1事故の限度額)
1億円
※家族特約対象者2,000万円
2,000万円
(免責1,000万円)
※家族特約対象者も同条件
2,000万円
※家族特約対象者も同条件
3,000万円
※家族特約対象者も同条件
1億円
携行品損害 1旅行につき50万円限度
年間100万円限度
※免責3,000円
※家族特約対象者も同条件
1旅行につき50万円限度
年間100万円限度
救援者費用
(年間限度額)
400万円
※家族特約対象者200万円
150万円
※家族特約対象者も同条件
100万円
※家族特約対象者も同条件
200万円
※家族特約対象者も同条件
400万円
日本語による24時間救急サービス ○ ※家族特約対象者も含む ○ ※家族特約対象者は含まない
(※JALカードのホームページを元に筆者作成)

一方、国内旅行傷害保険は「JALダイナースカード」のみ最高1億円で他は最高5,000万円。「JALアメリカン・エキスプレス・カード」のみ家族特約が付く。また、「JALカードSuica」のみ、公共交通機関の乗車中だけでなく、乗車場構内(改札口の内側)でのケガに対しても保険が適用される。

JAL・JCBカード
JALカード
OPクレジット
※家族特約なし
JAL・Mastercard、
JAL・Visaカード
JALカード
TOKYU POINT ClubQ
※家族特約なし
JALカードSuica
※家族特約なし
JAL アメリカン・
エキスプレス・カード
JALダイナースカード
※家族特約なし
傷害死亡 5,000万円 最高5,000万円
(自動付帯分3,000万円+
利用付帯分2,000万円)
※家族特約対象者1,000万円
最高1億円
(自動付帯分5,000万円+
利用付帯分5,000万円)
傷害後遺障害 150万〜5,000万円 200万〜5,000万円 最高5,000万円
(自動付帯分3,000万円+
利用付帯分2,000万円) ※家族特約対象者30万〜1,000万円
最高1億円
(自動付帯分5,000万円+
利用付帯分5,000万円)
傷害入院日額
(最高180日)
1日につき1万円 1日につき1万円
※家族特約対象者も同条件
1日につき1万円
手術(1回) 手術の種類に応じて1万円×倍率
(10倍・20倍・40倍)
入院中の手術10万円
入院中以外の手術5万円
手術の種類に応じて1万円×倍率
(10倍・20倍・40倍) ※家族特約対象者も同条件
入院中の手術10万円
入院中以外の手術5万円
傷害通院日額
(最高90日)
1日につき2,000円 1日につき3,000円 1日につき
2,000円
1日につき3,000円
※家族特約対象者も同条件
1日につき3,000円
(※JALカードのホームページを元に筆者作成)

比較ポイントが多く単純にどれがいいとはいえないが、いずれも家族カード年会費が比較的高額なので、家族特約の有無や適用範囲などがカードを選ぶ際の判断ポイントとなるだろう。

その他の付帯保険も紹介しておこう。

・海外航空便遅延お見舞金制度/国内海外航空機遅延保険

JAL国際線搭乗時の出発遅延・欠航・パスポート紛失について3万円の見舞金をもらえる制度が提供される。

さらに、「JAL・JCBカード」「JALカードOPクレジット」には国内・海外航空機遅延保険も自動付帯。国内外の航空便利用時、出航遅延などに伴って生じた飲食費や宿泊費、あるいは預けた手荷物の遅延・紛失に伴う衣類購入費などが補償される。詳細は次の通りだ。

補償内容 補償金額
乗継遅延費用保険金 2万円限度
出航遅延費用等保険金 2万円限度
寄託手荷物遅延費用保険金 2万円限度
寄託手荷物紛失費用保険金 4万円限度
(※JALカードのホームページを元に筆者作成)

・ショッピング保険

カード購入した商品の損害について補償が適用される。年間補償限度額、補償期間、免責金額はそれぞれ次の通りだ。

JAL・JCBカード
JALカード OPクレジット
JAL・Mastercard、
JAL・Visaカード
JALカード
TOKYU POINT ClubQ
JALカードSuica JAL アメリカン・
エキスプレス・カード
JALダイナースカード ※家族特約なし
年間補償限度額 500万円 300万円 500万円
補償期間 90日間
免責金額(1事故) 3,000円 1万円 5,000円 3,000円 1万円
(※JALカードのホームページを元に筆者作成)

・JALカードゴルファー保険

国内外でのゴルフプレー中に適用される、最高1億円の賠償責任保険と最高300万円の傷害保険が自動付帯となる。補償内容は次の通りだ。

補償内容 補償金額
賠償責任(1事故の限度額) 1億円
傷害死亡 300万円
傷害後遺障害 最高300万円
入院日額(最高180日) 4,500円
通院日額(最高90日) 3,000円
(※JALカードのホームページを元に筆者作成)

以上のように、ゴールドカードは非常に多彩な保険が充実している。特にゴルフをしている人にとって、ゴルファー保険は大きなメリットとなるだろう。

メリット4,提携ブランドが提供するサービスを利用できる

いくつかのカードでは、提携ブランドが提供する特典・サービスを利用できる。

《JALアメリカン・エキスプレス》

特典・サービス名 特典・サービス内容
AMERICAN EXPRESS
EXPERIENCES
コンサートチケットなどの
先行販売や良席確保などが提供される
銀聯カード 中国で便利に使える銀聯カードを、
本会員・家族会員ともに発行可能。
発行手数料は本会員1,100円(税込)、
家族会員300円(税込)。
年会費は無料。
海外アシスタンスサービス
「ハローデスク」
世界各地の海外サービス窓口で、
現地情報提供、レストラン予約などに日本語で対応
手荷物空港宅配 海外旅行からの帰国時、
1人につきスーツケース1個を無料で配送
(※JALカードのホームページを元に筆者作成)

JAL・JCBカード》

特典・サービス名 特典・サービス内容
JCBプラザ 世界60ヵ所に設置された海外サービス窓口で、
カード加盟店の予約・観光情報提供などに日本語で対応
ドクターダイレクト24 健康・医療・介護・育児などの相談、
各種医療機関の情報について、
医師・看護師などの専門スタッフが
相談料無料で電話対応(国内利用のみ)
(※JALカードのホームページを元に筆者作成)

《JALカードSuica》

特典・サービス名 特典・サービス内容
チャージ残額補償 カードを紛失した場合でもSuicaへの
チャージ分の残額が補償される。
なお、カードの発行手数料は無料となる
入会特典・
利用特典ポイント
新規入会時に入会特典としてJRE POINT 5,000ポイントを進呈。
年間カード利用額が100万円以上の場合も、毎年同数のポイントが進呈される。
なお、ポイントは1,500ポイント→1,000マイルとしてマイルに交換可能
ビューゴールドラウンジ 東京駅発の新幹線グリーン車・
特急列車グリーン車の乗車前に東京駅の
「ビューゴールドラウンジ」を利用できる
優待特典 JR東日本グループ各店の他提携店で優待を利用できる
(※JALカードのホームページを元に筆者作成)

これらの中に自分が活用できそうなサービスがあれば、それを判断材料として検討すればいいだろう。特に普段からJR東日本の利用が多い人なら、陸の移動でもポイント・マイルを稼ぐことが可能な「JALカードSuica」が第一候補となるだろう。

7,2つのデメリット――年会費、ETCカード

「JAL CLUB-Aゴールドカード」のデメリットも2つ触れておこう。

デメリット1,年会費が高額

1万7,600円(税込)からとなる年会費は一般的なゴールドカードと比較すると高額であり、航空機利用の少ない年などは、JALマイルがたまりやすい仕組みやJALグループにおける優遇・優待を十分活用できないため、特に割高に感じられる。

また、家族カードの会費も8,800円(税込)からと高額なので、複数枚必要な場合には年会費負担が大きくなる。

デメリット2,ETCカードが有料のカードがある

「JAL・JCBカード」「JALカード OPクレジット」「JALアメリカン・エキスプレス・カード」「JALダイナースカード」ではETCカードは無料。しかし、「JAL・Mastercard」「JAL・Visaカード」「JALカード TOKYU POINT ClubQ」では新規発行手数料として1枚1,100円(税込)が必要(年会費は無料)、「JALカードSuica」では524円(税込)の年会費がかかる。

ETCカードが無料のクレジットカードは少なくないことを考えると、これはデメリットといっていいだろう。

8,「JAL CLUB-Aゴールドカード」はどんな人におすすめ?

マイルのたまりやすさやJALの優遇・優待、空港ラウンジサービス、付帯保険の金額などを考えると、「JAL CLUB-Aゴールドカード」はJALをよく利用する人にとってメリットの大きいカードといっていいだろう。

「JALアメリカン・エキスプレス・カード」「JALダイナースカード」は、他のカードより年会費が高額であり、特に後者では回数制限があるとはいえ海外空港のラウンジも利用可能となっていることから別枠で考えた方がよい。

海外に行く機会が多いかどうか、日常的な鉄道利用があるかどうか、旅行傷害保険の家族特約は必要なのか、などニーズをよく考慮して選んでみるといいだろう。

執筆・モリソウイチロウ(ライター)
「ZUU online」をはじめ、さまざまな金融・経済専門サイトに寄稿。特にクレジットカード分野では専門サイトでの執筆経験もあり。雑誌、書籍、テレビ、ラジオ、企業広報サイトなどに編集・ライターとして関わってきた経験を持つ。

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