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第2次安倍政権の発足以来、外国人観光客の誘致、2020年の東京オリンピック・パラリンピックの開催決定などにより、都市開発が活発化しつつあり、不動産市況も活気を取り戻しています。品川における大規模再開発や渋谷の再開発、さらには復興需要も重なり、建築費が上昇し、新築マンションの価格にも影響が出始めました。そして、その影響は中古市場にも波及しつつあります。東京カンテイが発表している「中古マンション70㎡価格月別推移」によれば、8月の首都圏の中古マンション価格は前月比0.4%のマイナスとなっているものの、前年同月で比べると0.9%のプラスとなっています。特に東京都では前年同月比3.1%(東京23区内に限れば3.9%)、千葉県では同3.4%と高い伸びを示しています。このような状況の中、インフレヘッジとして不動産を保有しようとする人も少なからずいます。今回は不動産投資の対象としての中古物件という観点からその魅力についてまとめてみました。

なぜ新築物件は避けるべきなのか?

都市部のエリアから築年数など様々な条件の物件があるなか、不動産投資の対象として新築物件を購入することは避けるべきです。なぜならば、新築物件は当初から投資を目的に販売価格が設定されているわけではないからです。新築物件の場合、その販売価格構成は土地代、建築費、広告費、不動産会社などにおける人件費、不動産会社における利益となります。ここに購入者の投資リターンの入る余地がありません。しばしば魅力的な利回りの新築マンションのチラシを見かけることがありますが、周辺家賃と比べると割高と言わざるを得ない場合が多いです。このようなケースは利回りを高く見せるために想定家賃を高くしたとみるべきでしょう。一方、中古物件となると新築物件の際にかかったコストは度外視されます。利回り重視での価格設定となるのです。そのため、中古物件の方が投資には向いているというわけです。但し、新築物件でもリーマンショックの時期にあったような投げ売り状態の時には注目しておきましょう。このような場合も販売価格構成が無視されていると言えるからです。