【連載#5】自社事業のフランチャイズ展開を考えるときのポイント
(画像=vectorfusionart/stock.adobe.com)

私はフランチャイズの加盟店を経験したこともあります。
自分自身が加盟店の立場でいろいろな工程を見てきて、よくないと思ったものを全部排除し、加盟店オーナーがまずは儲かる仕組みを作ろうと思ってでき上がったのが現在のハッピーカーズの姿です。だから、加盟店を“お客様”として扱うFC本部とは全く考え方が異なります。

基本的にFC本部をつくるにあたっては、まずは本部が儲けるためにはどうすればよいかというところが考え方の起点になると思います。そもそもフランチャイズと一口に言っても、ハッピーカーズはスタート地点が全く違うのです。

“加盟店が儲かる仕組みを提供し続けていくこと。”
FC構築によりビジネスの発展を目指すのであれば、それを徹底していくことに尽きます。

今回は、その点をふまえて自社事業をフランチャイズ化するときに注意すべきポイントを紹介します。

新佛 千治氏
新佛 千治 (しんぶつ ちはる)
株式会社ハッピーカーズ 代表取締役
営業職としてメーカーに入社。全国トップクラスの営業成績を出すが、自分の可能性をもっと広げてみたいと思い、退社。大波に乗ることを目指してハワイへ。帰国後、新たにデザインの勉強をはじめ、広告業界に飛び込む。まずは、出版社にデザイナーとして入社し、後に、大手情報サービス会社で広告制作ディレクター、コピーライターとして実績を積み、2005年にはクリエイティブディレクターとして広告制作会社を立ち上げる。そして、外部要因に左右される経営環境を変えたく、もうひとつ事業の柱をつくろうと中古車の輸出ビジネスに目をつける。海外への販売ルートの開拓を考え、中古車の輸出先となるアフリカのタンザニアに現地法人を立ち上げる。しかし、治安の問題もあり短期間で撤退を決断し、中古車輸出業から手を引く。その際の経験を活かし、日本国内において一般のお客様から中古車を仕入れて、オークションに出すクルマ買取り業者、株式会社ハッピーカーズが誕生。2015年の事業立ち上げから、わずか4年で全国に50以上の加盟店を展開する規模へと成長する。
▪ハッピーカーズHP:https://happycars.jp/company/

フランチャイズに向く業種とは

自社事業のFC化を考えるときには、自社のビジネススキームがFCに向く業種であるかを検討する必要があります。
このとき、ビジネススキームがシンプルであるか、そして本部が加盟店に対して付加価値を提供できるものがあるかということがポイントになってきます。

FCビジネスの特性を知る

FC化を考えるときには、対象となるビジネススキームがシンプルなことに越したことはありません。FCは、1つの成功事例をどんどんコピーしていく作業なのですから、ビジネスに再現性がないと成り立たないのです。

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