横浜に注文住宅を建てたい!住むならどのエリア?
(画像=moarave/stock.adobe.com)

年々新しい商業施設などが誕生し進化を続けている横浜。そんな横浜は、住みたい街ランキングでも常連の街です。ただ一口に横浜とはいっても政令指定都市である横浜市には18もの区があります。そこで人気の住みたいエリアはどこなのかを紹介するとともに、横浜で注文住宅を建てるメリットを確認していきます。

横浜で住みたい街の人気エリア

横浜市は全国の政令指定都市の中でも人口約378万人(2021年6月現在)と、最も多くの人口を誇る街です。横浜というと、よくイメージされるのは海沿いの観光エリアのようですが、横浜市にある18区のうち海に面している区は中区、西区、神奈川区、鶴見区、磯子区、金沢区の6区のみで、他の12区は内陸に位置します。

人気のみなとみらいのシンボルともいえるランドマークタワーの所在地は西区で、同じみなとみらいエリアにある新港地区は中区となっています。このように、みなとみらいエリアは2つの区にまたがっています。

横浜の人気エリアランキング

不動産ポータルサイト「LIFULL HOME'S」を運営するLIFULL HOME'S 総研が、「2021年首都圏版 LIFULL HOME'S 買って住みたい行政区ランキング」を公開しています。そのデータをもとに、横浜市に属する行政区をピックアップし、上位10位までのエリアを並べてみました。

【買って住みたい行政区ランキング】

1位(30位) 中区
2位(39位) 神奈川区
3位(41位) 港北区
4位(42位) 南区
5位(45位) 保土ヶ谷区
6位(49位) 青葉区
7位(52位) 戸塚区
8位(57位) 西区
9位(68位) 港南区
10位(80位) 鶴見区

※()内順位は首都圏の他行政区を含めた順位
(参考:LIFULL HOME'S 2021年首都圏版 買って住みたい行政区ランキング

18区ある区の中でも中区が頭ひとつ抜けて人気のあるエリアのようです。一方で、同じみなとみらいエリアに位置する西区の順位が低いのは、住宅地というより西区を所在地とする横浜駅を含め商業地のイメージの方が強いからかもしれません。なお、みなとみらいエリアの玄関口となっている桜木町駅は中区が所在地となっています。

横浜市は、「神奈川区、中区、保土ヶ谷区、磯子区、緑区、青葉区、都筑区、戸塚区は2015年以降、数年から十数年程度の間、人口が増加しその後減少する」と予想しています。

横浜の人気エリアの特徴

人気エリアの上位に位置しているいくつかの街の特徴を見ていきましょう。

【中区】
横浜市で人気1位の中区はその一部にみなとみらいエリアを含みながら、他にも中華街や元町商店街といった全国的にも有名な観光地を有しています。歴史的な建物も多く存在し、新旧をうまく持ち合わせた街といえます。また、中区には行政機関が集中しており非常に利便性が高い街です。

中区山手町には閑静な住宅地が広がっており、富裕層が多いエリアとして有名です。フェリス女学院をはじめとした有名私立校もこのエリアに位置しています。 山手エリアは治安もよく、みなとみらいも徒歩圏です。ただ、高台にあるため坂が多く道路が狭いところもあります。

また中区には三溪園があることでも有名な本牧エリアもあります。かつて米軍居住地のあった本牧エリアにはその米軍居住地が返還されたあと、区割りも広さも街並みも計画的に整備された地域があります。

学校や公園、緑も多い地域で、観光地からも少し距離があることから治安もよく、比較的土地も平坦です。土地価格も高い傾向にあることから人気の高いことがわかります。駅までのアクセスがバスとなりますが、バス便の本数が多いのでそれほどの不便さはないかと思います。

【神奈川区】
横浜市で人気第2位の神奈川区。その人気の理由のひとつは交通の便の良さでしょう。横浜の中心となる横浜駅は西区がその所在地ですが、横浜駅の「きた東口」や「きた西口」を出て新田間川を挟んだ先が神奈川区になります。横浜駅へは場所によっては徒歩圏となることから、通勤するには利便性が高いです。

またJR東神奈川駅から横浜線で新横浜駅まで出れば東海道新幹線も利用できます。他にも区内には東急東横線や京急線、横浜市営地下鉄ブルーラインも利用できるので都内へなどのアクセスや羽田空港へのアクセスも容易です。

神奈川区の内陸部は自然豊かな丘陵部や閑静な住宅街があります。東急東横線の白楽駅周辺などは下町情緒のあるエリアです。六角橋商店街は横浜の三大商店街の一つともいわれていて、飲食店なども多いです。近くには神奈川大学もあり、学生が多いことから活気があります。

【青葉区】
ここでは横浜駅を起点としたときに、北西に最も遠く位置していながら人気ランキングで6位の青葉区の特徴を見てみます。

横浜市で人口の最も多い区は港北区で約35万人(2021年5月現在)。青葉区は港北区に次いで約31万人と人口の多い区です。1994年に港北区や緑区が再編された際に誕生した比較的新しい区になります。

東京都町田市と隣接しており、東急田園都市線が通学、通勤路線として利用されていて都内へのアクセスもしやすいエリアです。その都内へのアクセスのしやすさからか、青葉区民の通勤・通学先が東京である割合は約42%と横浜市内の区では第1位となっています。

東急田園都市線のたまプラーザ駅周辺はお洒落な街並みとなっていて、落ち着いた雰囲気で人気のエリアです。たまプラーザ テラスといった商業施設も充実しており買い物も便利です。たまプラーザの北部に位置する美しが丘エリアは高級住宅地となっています。

また自然豊かな公園や、緑の多さも青葉区の特徴となっています。公園数や歩道の街路樹本数などは横浜市内で第1位です。また青葉区は「丘の横浜」と呼ばれるほど丘陵が多いエリアで、区の中央を流れる鶴見川に沿って田園風景が広がっています。

比較的新しく開発されたエリアであり、自然も多く住環境の良いことからファミリー層に人気のエリアとなっています。

横浜で注文住宅を建てるときの土地相場

注文住宅を建てようとする場合には土地を取得する必要があります。建物自体にかける費用は仕様や設計などで調整可能ですが、土地は希望の価格で手に入るとは限りません。そのため、土地の相場を知ることが必要です。

【横浜の人気のエリアの土地相場(坪単価の平均)】

中区 117.4万円 青葉区 90.9万円
神奈川区 109.1万円 戸塚区 58.8万円
港北区 114.8万円 西区 140.6万円
南区 61.9万円 港南区 62.9万円
保土ヶ谷区 61.7万円 鶴見区 82.4万円

(出典:SUUMO 神奈川県の土地価格相場情報 2021年6月現在)

横浜の土地価格は横浜の中心の土地価格が高いことがわかります。また、中区の山手町や本牧、青葉区の美しが丘などスポット的に高級住宅地といわれる地域がありますが、同じ高級住宅地といわれる地域でも、その歴史の違いから中区山手町は別格として見られているようです。

土砂災害には注意

坂の多いイメージのある横浜ですが、実際一部地域では傾斜地が多く見られます。そういった場所は土砂災害に対しての注意や対策を講じる必要があります。

ハザードマップで注意したいエリア

横浜市では「土砂災害警戒区域(イエローゾーン)」や「土砂災害特別警戒区域(レッドゾーン)」といった区域に指定されている場所が多くあります。2021年5月現在、横浜市では土砂災害警戒区域が2,404区域、土砂災害特別警戒区域が2,065区域指定されています。

区ごとの土砂災害警戒区域等の指定状況(2021年5月現在)を確認すると、指定件数が多い上位3区は以下ようになっています。他にも100件以上の件数で警戒区域が指定されている区が多くあります。

【土砂災害警戒区域が多い上位3区】

土砂災害警戒区域
戸塚区 276 (238)
港北区 219 (213)
保土ヶ谷区 188 (172)

※()内は土砂災害特別警戒区域
(出典:横浜市の土砂災害警戒区域等の指定状況(2021年5月現在)

購入を検討している土地などが警戒区域にあるかどうかは、神奈川県砂防海岸課の「神奈川県土砂災害情報ポータル」で確認できます。

神奈川県土砂災害情報ポータル https://dosyasaigai.pref.kanagawa.jp/website/kanagawa/gis/index.html

起伏の多い横浜で注文住宅を建てるメリット

横浜市は18区それぞれで異なる雰囲気のあるエリアです。起伏の多い横浜では丘陵地や低地などさまざまなタイプの土地があります。横浜は区やエリアによって街並みが大きく異なるため、自分がどのような場所に住みたいか、イメージをはっきりとさせておくのがポイントです。

さまざまな土地のタイプにも柔軟に対応でき、条件の厳しい土地でも、その土地を活かした設計ができるのが注文住宅のメリットのひとつです。エリアごとに異なる雰囲気の街並みにも合うデザインも、注文住宅では可能です。

そして、そうした注文住宅を建てるには、土地の文化・風土などを良く知る地元に根づいた工務店やハウスメーカーに依頼するのが最適だといえます。

(提供:タツマガ

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