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住宅地としての高い需要を保つ


東京では今、マンション市場が過熱しています。東京23区内のマンション供給戸数(2013年1~6月)は10,898戸となり、前年同期比で24%の上昇となりました。また売買成約率も88.3%と高い水準を維持しています(いずれも株式会社不動産経済研究所調べ)。

その中でも突出して人気が高いのは、千代田区・中央区・港区のいわゆる都心三区と呼ばれる地域です。都心三区では不動産開発会社によるマンション用地の仕入れ競争が激化しています。
この結果として地価の上昇につながっており、今回の基準地価格で都心三区の住宅地は2.3~3.1%のプラスとなりました。以下では都心三区の投資先としての魅力に迫ってみたいと思います。


際立った交通利便性


この連載の第一回でお伝えしたように、東京の住宅は郊外から都心への回帰が進んでいます。
その理由として交通機関の利便性を挙げましたが、都心三区はその中でも際立った利便性を誇ります。

そもそも千代田区の大手町、中央区の日本橋、港区の浜松町は日本の産業中心地としての歴史があり、多くの一流企業が本社を構えています。したがってその都心三区に住居を構えるということは、オフィスワーカーとしては職場と住居が近接しているということになるのです。オフィスまで徒歩圏内であるということは、万が一の場合でも安心感を与えてくれます。

このような利便性が注目されたのは、2011年の東日本大震災がきっかけでした。震災により東京の高度な交通機関もダメージを受け、ほとんどの鉄道がストップしました。そのためオフィスワーカーが自宅まで帰れなくなるという、いわゆる帰宅難民が東京だけで約352万人も発生しました。
かく言う私もこの帰宅難民の一人となり、千代田区の御茶ノ水から自宅までの17キロを徒歩で帰ってきた経験があります。

この教訓から、万が一の事態でも自宅まで用意に帰ることができる都心三区への関心が高まったのです。


大都市でも優れた住環境


意外に思われるかもしれませんが、都心三区は日本屈指の都市圏であるにもかかわらず緑が豊かな地域です。かつて近代化以前この地域には、将軍や将軍に仕える武士の所有する広大な屋敷が点在していました。

近代になって手放されたその土地はマンションや商業ビル用地として姿を変えましたが、一部はそのまま公園などに転用されて今に残っています。

その代表的なものが、天皇陛下が居住する皇居です。千代田区の中央に位置する皇居は、かつては将軍が居住する城でした。その後は天皇陛下が居住する地となりましたが、現在でも自然が豊かな土地となっています。皇居の中は基本的に一般市民が入れないのですが、周辺はマラソンランナーや家族連れなどの憩いの場となっています。