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本稿では東急線沿線の地価が今後上昇するかについて分析して参ります。
東急線沿線は、田園調布や青葉区美しが丘等の高級なイメージがある路線であり、住みたい沿線ランキングでも上位に入る住宅地として人気の路線です。

その中でも筆者が注目するのは、2020年の東京五輪関連プロジェクトの波及効果が期待できる東急目黒線、大井町線沿線であると考えております。東急線沿線の地価推移と地価に影響を及ぼすプロジェクトを紹介して参ります。

Suumo 2012年版 関東編 住みたい沿線ランキング
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東急東横線沿線は東京圏の平均を超えるペースで地価が上昇


東急東横線沿線の住宅地は、東京圏住宅地の平均を超えるペースで地価が上昇しています。注目すべき点は、横浜市内(日吉、大倉山、横浜)での住宅地の上昇ペースが大きい点です。横浜市内は2013年から地価が上昇に転じているように、東京圏に先行して地価が上昇傾向にあります。

上昇の要因は、2013年3月の東京メトロ副都心線乗り入れで、東急東横線沿線の交通利便性が向上したこと。近接する川崎市の武蔵小杉地区、横浜市の横浜駅周辺での及びみなとみらい地区での再開発プロジェクトの進行によるものと考えられます。

しかし、武蔵小杉地区ではこれまでの5000戸近くのマンション供給に加え、今後3000戸近くのマンション供給の予定があることから、地元不動産業者から需給バランスを懸念する声が上がっています。


東急田園都市線沿線も東京圏の平均を超える地価上昇ペース。


東急田園都市線沿線の住宅地についても、東急東横線沿線と同じように東京圏の平均を超えるペースで地価が上昇しており、上昇幅も大きくなっております。

また、東急田園都市線沿線では二子玉川地区で再開発プロジェクトが進んでいます。このプロジェクトは現在第1期開発が完了し、現在第2期開発としてオフィス、住宅、ホテル、シネマコンプレックスの複合施設を2015年の完成予定で建設しているものです。

現に二子玉川から近い溝の口地区の商業地では、2014年1月1日における対前年比公示地価の上昇率が6.6%と、東京圏の商業地の平均上昇率1.7%と比べて大きな上昇率を示しております。

しかし、最新の土地動向を示す地価Lookレポートによると、沿線の高級住宅地である横浜市青葉区美しが丘では、マンション分譲価格が上限に近付くことで2013年第3四半期まで上昇傾向にあった地価が横ばいに転ずるなど、今後の価格上昇を懸念する声が不動産鑑定士から上がっています。(参考:地価Lookレポート)

参考 地価Lookレポート平成25年第4四半期のP113