SDGsの取り組み事例

小規模な組織でもSDGsへの取り組みは可能だ。秀逸な視点から取り組みを進めている事例を紹介する。

販売・サービス業「三藤」

「三藤」はワッペン・エンブレム、帽章などの製造販売を手掛ける企業。国内のSDGs のPR活動に向けて、SDGs バッジやワッペンなどを作製している。提携先のパキスタンや中国の提携工場では持続可能な再生素材を使用したバッジ作りが行われている。

持続可能な労働力の確保、労働者の賃金向上、子どもたちへの教育環境整備などを目標とした取り組みを行っている同社。きっかけとなったのは、公益財団法人地球環境センターなどからの作製依頼だった。自社の試みがパキスタン工場や中国工場の従業員の生活安定、現地の教育環境改善のサポートになればと考えたのだ。

SDGsのPR活動に貢献するだけではなく、企業の認知度アップの効果も得られている。同社の活動は、単に作製するだけではなく持続可能性を鑑みた素材や製造工程まで、細かな配慮がSDGs形式として評価されている。

旅客運輸業「つばめタクシー」

熊本県人吉市で100名ほどの従業員を抱える「つばめタクシー」。離れて暮らす親のタクシー料金を子どもが負担をする「親孝行タクシーサービス」を実施している。全額を子ども負担では利用しにくいということで、負担割合は自由に設定可能だ。

免許返納率の向上や高齢者の事故を無くすという狙いがある。また引きこもりがちな高齢者の認知症予防にも寄与するという。地方ではバスの本数が少ないなど、公共交通機関の利用では自由に移動できないという背景もあるようだ。

高齢者でも行きたいときに行きたい場所へ行けるよう、全国的な展開を視野に入れた取り組みを行っている。

製造業、リユース・リサイクル業「ピープルポート」

リユース・リサイクル業の「ピープルポート」は、小型家電のリサイクルで日本に来た難民に雇用を創出する活動を進めている。難民や人道配慮による在留許可を認められた人を対象とし、仕事と日本語学習の機会を提供。

難民は、日本語が話せないケースや仕事が思うようにできないケースも多々ある。無料の日本語教室があっても「働く」「学ぶ」といった両立が難しいことから生活苦の負のスパイラルが発生するのだ。この状況を改善するために、フルタイムで働ける職場の提供と日本語教室を開催、難民の生活をサポートする。

同社は難民の生活改善はもとより、「資源リサイクル」「子どもの支援」という両面から日本社会に貢献。また自らの社会貢献という難民側の意識向上にもつながっているようだ。