本記事は、浜口隆則氏の著書『生き残る会社をつくる「守り」の経営』(かんき出版)の中から一部を抜粋・編集しています
成功し続けている社長の特徴
何千人もの社長と接してきてわかった「成功し続ける社長の特徴」をまとめているのですが、その特徴の一つの話です。
私の身近な経営者でも、とっくに引退してもいいような年齢になっても、成長し続けている人がいます。何年か前も急に70歳を超えている経営者から連絡があって「浜ちゃん、Facebookのやり方を教えて」と教えを乞われました。Facebookが日本で流行り始めた頃でした。30年近いお付き合いがありますが、そういう年齢になっても新しいことに挑戦する人たちというのは、やはり成長し続けています。近況を聞くと、全く新しい事業にも挑戦していて、業績も順調に拡大されていました。
そのような「成長し続けている人たち」の特徴はいくつかありますが、最も大切だなと思わされている特徴を挙げると、それは「第一歩が早い」ということです。
行動が、とにかく早い、第一歩目が早いです。成長し続けている人たちは、とにかく、早く動きます。「すぐやる」のです。
本書を読んでくださっている中にもいらっしゃるかもしれませんが、残念ながら、私は即時行動が苦手でした。「すぐに行動する」ということが、得意ではありませんでした。しかし、多くの成功し続けている社長を見てきて、成功している人たちは本当にすぐやる人が多かったですし、第一歩を早く踏み出している人が多かったです。
72時間ルール
「成功し続けている社長」が〈即時行動〉する姿を目の当たりにしたので「このままだとダメだ」と思って、即時行動ができない自分に「72時間ルール」というルールをつくりました。
「72時間ルール」は「自分がやらないといけない」とか「やりたい」と思ったことは「72時間以内に第一歩を踏み出す」というルールです。
たとえば「富士山に登りたい」と思ったとします。72時間以内に富士山に登らないといけないというわけではありません。登らなくてもいいですが、72時間以内に「地図を買う」とか「登った人の話を聞く」などの具体的なアクションを起こしていくということです。私がよくやるのは「登山靴を買ってしまう」というようなアクションです。
トライアスロンに挑戦してみようと思ったときは、誘われたその場でスイムのゴーグルを買いました。そして72時間以内に自転車を買いました。そうしたらもう、やらざるを得なくなります。即時行動が苦手な人は、それくらいやったほうがいいと考えています。
私の例のように無理矢理「やらざるを得ないような状況」まで追い込まなくてもいいですが、第一歩を踏み出しておくと、二歩目や三歩目は簡単に踏み出しやすくなります。そうすると「やりたいこと」や「やるべきだと思ったこと」の多くを実現していけるようになります。
当たり前の話ですが「何もしないで成功することはない」ですから、行動量はとても大事です。特に起業時のようなゼロから何かを始めるときや、社長が自社の経営に変革をもたらせようと挑戦するようなときには明確な方法論がないわけですから、仮説を立てた上で実行と検証を繰り返していく必要があります。
経営者という実践者は、初動を早くしてアクションを積み重ねることが必要です。ですから、特に私のように即時行動が苦手な人は「72時間ルール」を試してみてください。このルールは、実際に多くの人から喜んでいただいています。
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